七九 ページ29
…ケツになんか違和感がある。
「…おい」
「なんだ」
「なんだ、じゃねぇよ。ケツ触んな。ド変態」
隙あらばすぐに行動出やがって。
獣か、本能ままにかよ。
「…」
手は止めたかと思えば、首筋に舌を這わせてくる。
「ぅ、っ…やめろ…」
気付けば、着流しの中に手が忍び込んでいて、目をキュッと閉じる。
あぁ、ちょっと怖ぇ
「…ッや、…ひ、…」
震える、手が。
「……A、俺を見ろ」
信長の手は着流しから離れていた。心無しか、声色が優しかったような気がする。
「…うん」
信長と向かい合えば、きゅっと抱き締められる。
「愛してる」
そっと耳元で囁かれた。…嗚呼、クソ…ドキドキする。
小さな灯りで俺の紅潮した顔が見えたのか、信長はふ、と笑った。俺は恥ずかしくなって布団に潜った。
ドクドクとうるさい心臓はしばらく静かにならなかった。それからどれくらい経ったか、俺はそっと布団から顔を出した。
「寝たのか…」
長く綺麗なまつ毛は珍しく下を向いていた。
俺、あんまり信長が寝てるのあんまり見たことないんだよな。
今なら寝てるし気付かないだろうと思って、そっと体を寄せた。
「…俺だって…愛してる」
本当に小さな声でぼそりと言った。
____________
「A、起きろ。A」
「ん…?」
「動けん」
うっすらとしていた視界がはっきりしてきて、俺がぎゅっと抱きついて寝てたらしい。
すぐ、離れた。恥ずかしいところを見られた。
「……いっつも居ない癖に」
「今日は貴様が随分引っ付いてくるものだからな」
「うるせぇ…」
俺は布団から出て、着替え始めた。
「寒っ」
畳の冷たさが足に伝わり冷えてく。体も徐々に。
「男の癖にまぁ、白い肌だ」
俺が着替えている背後で信長が言った。
「…滅多に外なんか出てねぇしな」
「腕はまだ痛むか」
「…いいやそんなに」
はっきりと残った傷跡はその部分だけ肌の色がまだ薄い。
…信長が助けてくれなかったら、俺きっと死んでただろうな。
_______________
大手裏剣です。
過激的なもの書くつもりはないですけど、…そろそろ夜の営みのお話が入るかと思います。覚悟しなさい…((
大丈夫、過激的な表現は控えますので。入れても例え(?)とか。最中のことは書くつもりないです、あ、年齢制限の方にも載せます。
ではでは、これからもよろしくお願いします。
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大手裏剣(プロフ) - 月夜さん» いえ!こちらこそありがとうございます。10月始めまでには公開出来るように頑張ります! (2019年9月28日 22時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
月夜 - 大手裏剣さん» あ”あ”あ”(( レスありがとうございます!! 続編、楽しみにしてます^^ 体に気をつけて頑張ってください!! (2019年9月26日 22時) (レス) id: fafc33f615 (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣(プロフ) - 月夜さん» おわわ!!めっちゃ嬉しいです!私も信長様好きです。惚れました。恐らく、近頃続編が公開出来ると思います!楽しみにして下さると嬉しいです!! (2019年9月26日 22時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
月夜 - 一気読みしました!! オリジナルBL読むの初めてだったんですが……………。 どちゃくそ好みでした(( いや、信長様イケメンすぎか。惚れるわ。更新頑張ってください!! 応援しています^^ (2019年9月26日 18時) (レス) id: fafc33f615 (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣(プロフ) - 月希さん» 出来れば…私のボードでお願いします。リクエストはお受けしますよ。 (2019年8月8日 11時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:大手裏剣 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oh19years/
作成日時:2018年9月14日 21時