七三 ページ23
「「死んだかと思いました!!」」
「勝手に殺すな」
現在、感動の再会的な。
…信長は不貞腐れて猫と戯れ始めている。ギャップ萌え。はしないけど、面白い。
「一ヶ月も目を覚まさないから、脳死したかと思いましたよ」
俺、頭なんか怪我してなくね、つか。俺、眠り過ぎだろ。
「兄上、兄上の手は動かないのですか…?」
あぁ、確かにあんまり動かせないな。
利治も荒川も悲しむような顔だ、俺は両手を二人の頭にのせ、ゆっくりと撫でた。
「心配するな。
少しは動くよ。アイツが助けに来てくれたからな」
俺は横目で信長を見た。が、信長は背を向けて微動だにしない。
すると、二人は薄く笑った。
「ほほぅ、先生。とうとう、恥ずかしむことなくノロケるなんて…これは、先生の処女喪失が近いですね。はい」
「お前は黙ってなさい、荒川」
「えっと、ここに私達がいるのは野暮なようですから、しっ失礼しますね!」
利治は苦笑いを浮かべながら、奇妙な笑い声をあげる荒川を連れて出ていった。
「…信長」
「…」
「俺が拒否したから拗ねてんの?」
すると、ずっと向けられていた背中が後ろを向いた。
「俺が拗ねる訳がない。馬鹿なことを言うな、マヌケ。逃げるなら、逃げられぬようにすればいいことよ」
お、押し倒された!!やべぇ、コイツ人間じゃねぇ、変態だ…。()
コイツえっちぃこと考えてるぞ、オラ、ドキドキすっぞ。(某少年漫画)
「放せ、変態!!脱糞野郎!!ヤリ○ンが!!」
「○すぞ。誰が脱糞野郎だ、尻軽。禿」
信長は、そう言いながら俺の着物の中に手を入れた。
「ひっ、冷たっや、のぶ…!ひ、ぁあ…」
涙目になって、信長の手から逃げる俺。
信長は背中を爪でツーッと当てる。自分で情けない声を出していることに羞恥心が半端じゃない。
「…女に似た声だな、貴様は」
「うるしゃ、…さい!」
あ、噛んだ。
信長は意地悪らしく口角を上げて笑った。
「これ以上焦らすな。いつまで、俺が待ってやると思っている」
余裕がない。信長は俺を抱きたいんだ。
「ま、まだ…待って…お願い、まだ心の準備というものが…」
「それはいつだ」
「責めて…傷が治ってから」
ああ、言っちまった。
「それ以上は待たない」
心臓は今までにないほど煩くて、顔が熱かった。
「…うん」
傷が早く治って欲しいようで治らないでいて欲しい。
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大手裏剣(プロフ) - 月夜さん» いえ!こちらこそありがとうございます。10月始めまでには公開出来るように頑張ります! (2019年9月28日 22時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
月夜 - 大手裏剣さん» あ”あ”あ”(( レスありがとうございます!! 続編、楽しみにしてます^^ 体に気をつけて頑張ってください!! (2019年9月26日 22時) (レス) id: fafc33f615 (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣(プロフ) - 月夜さん» おわわ!!めっちゃ嬉しいです!私も信長様好きです。惚れました。恐らく、近頃続編が公開出来ると思います!楽しみにして下さると嬉しいです!! (2019年9月26日 22時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
月夜 - 一気読みしました!! オリジナルBL読むの初めてだったんですが……………。 どちゃくそ好みでした(( いや、信長様イケメンすぎか。惚れるわ。更新頑張ってください!! 応援しています^^ (2019年9月26日 18時) (レス) id: fafc33f615 (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣(プロフ) - 月希さん» 出来れば…私のボードでお願いします。リクエストはお受けしますよ。 (2019年8月8日 11時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:大手裏剣 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oh19years/
作成日時:2018年9月14日 21時