呪われた新婦（ジェイド） ページ23
病める時も健やかなる時も
貴方だけを愛し続けると誓います。
それは私を縛り付ける永遠の呪い
｢ただいま帰りました｣
カチャッと扉の開く音と共に聞こえる彼の声。私は持っていたフライ返しを置き、フライパンを熱する火を消すと一目散に彼の元へ駆け出す。
｢おかえりなさい｣
自分の作れる限りの笑顔を顔に浮かべ、優しく微笑み彼を部屋の中へと招き入れる。私を見つめるその視線には愛おしさが溢れており、私もそれに答えるように目を細め微笑み返す。
｢もうそろそろご飯が出来上がりますので、少々お待ちくださいね｣
彼が制服のブレザーを脱ぎ、コート掛けに掛けたのを確認し私はキッチンの中へと姿を隠す。
先程消した火をつけ直し、黄金色に染まる玉ねぎといい感じに焦げの着いたお肉を焼肉のタレで味付けし、大きな皿に盛り付ける。そして予め作っておいたサラダを冷蔵庫から取り出し、食卓の上に並べる。
いつの間にか寮服に着替えたジェイドを食卓を囲む椅子に案内し、作りたてのお肉の炒め物を前並べ、ご飯とお味噌汁をよそう。
｢今日も美味しそうですね｣
私が自分の分を並べ、対面に置かれた椅子に座ったのを確認すると丁寧に手を合わせ、箸に手を伸ばす。
最初に飲んだお味噌汁は暖かく、緊張に固まった心が解凍したお肉のように柔らかくなるような感じがした。
うん、今日のご飯もいつも通りかな。
チラッと前に座る彼の反応を確認すると彼はその視線に気付いたのか、とても美味しそうですよ。と幸福そうな笑顔で答えてくれた。
｢そういえば今日はマジフト大会があったのですが、フロイドがドラコニアさんと対面した時に怪我をしまして、今保健室で安静にしろと言われてるんです｣
フロイドに安静にしろ等、保健室の先生も無茶を言いますよね。そう言葉を漏らし彼はお味噌汁を優雅に啜る。
フロイドが怪我をした？
私は持っていた箸を強く握りしめ、唇を深く噛む。
さっきまで少し穏やかな雰囲気を保っていた心臓はどくどくと激しく音を鳴らし、脳は焦りと悲しみ。そして平然そうにしているこの双子の兄への怒りで正常を失う。が、目の前の彼と目が合うと同時に我を失った思考回路は正常に動き出す。
やらかしたと。
ラッキーパーソン
エース・トラッポラ
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セイラ - さいこうです。好きですっっっっっっ、うちもイデア推し (5月13日 21時) (
レス) id: 0a2eee8487 (このIDを非表示/違反報告)
ブライド - 突然失礼します！リクエストしていいですか？オルト君のヤンデレをお願いします… (2020年6月12日 19時) (レス) id: 3d8c2e90f5 (このIDを非表示/違反報告)
夜霧皐月(プロフ) - 多毛林さん» ありがとうございます！先程続編を作成させました！応援して下さり本当にありがとうございます！書いてる身としてとても励まされます！これからも読んでいて楽しいと思えるような作品が作れるよう頑張ります！ (2020年4月19日 1時) (レス) id: 9e4a1e2f47 (このIDを非表示/違反報告)
夜霧皐月(プロフ) - ラムさん» ありがとうございます！これからも皆さんが読んでいて楽しいと思えるような作品が作れるよう頑張ります！ (2020年4月19日 1時) (レス) id: 9e4a1e2f47 (このIDを非表示/違反報告)
多毛林 - 同じく続編楽しみにしています。これからも更新頑張って下さい応援してます！ (2020年4月19日 1時) (レス) id: cbaa155769 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜霧皐月 | 作成日時：2020年3月26日 22時
