Le prince doux doux - Hae - ７

探り合い your side ページ3

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「 ごめんね 」


そんなしょんぼりして言われると

どうしていいか分からない 。


部屋に通したヒョクさんは

小さくなってお茶を受け取った 。


「 あの…どうして

パリにいるんですか？ 」


彼と最後に会ったのは

思い出したくないあの夜だから・・


一体何が起こって

何万キロも離れたパリに

ヒョクさんが居るのか不思議だった 。


eh「 Aちゃんが心配だったから…

仕事のついでに気になって来た 」


仕事？ヨーロッパで仕事あるとは

聞いてなかったけど・・


「 心配してくれて

ありがとうございます… 」


何とか返事をするのに

沈黙は思ってるより長く


普段は沢山話してくれる

ヒョクさんだから 、、

余計に沈黙が辛い 。


「 あの…何かあったんですか？」


心の中でド ンヘに

何かあったんじゃないかって

胸がざわつく自分が嫌 。


eh「 本当に心配で…それだけだよ 」


「 …そうですか 。なんか

心配ばかりかけちゃってすいません 」


eh「 オーディションは上手くいったの？ 」


「 え？あ 、はい！

シ ウォンさんのおかげで

今日無事に終わりました 」


eh「 そっか… 」


言いたいことが言えない・・

私もヒョクさんもそんな感じだった 。


肝心なことを聞きたい空気だけが

空間を取り巻いて


ただ時間だけが過ぎていく 。


ヒョクさんに出した紅茶の湯気が

もう消えてしまったとき

お互いの線が切れたように


「「 ド ンヘは 」」


と言葉が合わさった 。


同時に視線がぶつかって

すぐそらして苦笑い 。。


「 ド ンヘは…大丈夫ですか？ 」


こんな状況で嘘はつけないから

本音をぶつけたけど


eh 「 大丈夫じゃないと思うよ 。

でも入ってくる情報をそのまま

鵜呑みにしないでね 。

アイツの本心じゃないからさ… 」


その一言で 、、

ド ンヘの横にへばりつく

バービー人形が安易に浮かぶ 。


「 …大丈夫です 」


これは嘘だった 。


全然大丈夫じゃないのに

目が真っ赤になってる自覚はある 。


eh 「 いいよ 。思う存分泣いて 。

俺 、そのためにここに居る気がする 」


ヒョクさんがソファから立ち上がって

自分の横に座ったくらいから

視界が濁って何にも見えなかった 。

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