Le prince doux doux - Hae - ７

味方 your side ページ19

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鏡越しでもトニーが

闘志を滾らせてるのが分かる 。


お願いだから平穏無事に

仕事を終えさせて下さい 、、


総勢20人のモデルが準備を終えて

説明を受けるけど


私以外は皆 、経験豊富な

中華圏のモデルさん達 。。


色んな現場で培った

関係があるんだろうな 、、


それぞれ固まって

グループが出来ていた 。


流石に撮影直前だから

トニーもそばに居れないし

慣れない場だからぼっちが辛い 。。


少し輪から外れたところへ行こうとしたら

突然 、隣にいた2人組の女の子に

腕を掴まれた 。


「 え？あの… 」


「 あなたAでしょ？さっきは

アリエルに色々言われてたけど

大丈夫だった？」


話しかけられた事にも驚いたが

私を知ってる事にも驚いた 。


「 私も遠くにいたんだけど酷い事

言ってるの聞こえて来てびっくりしたよ 」


私より少し背の高い2人組の美女 。。


1人はボーイッシュなショートカットが

よく似合う鼻筋の綺麗な人で


もう1人は切れ長の目が印象的な

アジアンビューティだった 。


「 お2人ともなぜ私の名前を…？」


「 この広告のセンターでしょ？

新人で凄いって前評判が高いから

名前くらい皆知ってるよ 」


「 それに…アリエルが

色々と宣伝してたから… 」


宣伝・・きっと嫌な事を

吹き込まれてるんだろうな 。


「 気にしなくていいよ 。

あの子は昔っから自分が

気に入らない新人を潰して来たからね

皆 、話半分で聞いてるだけだよ 」


「 そうそう 。チャン家に媚びてるだけで

皆アリエルの事は好きじゃないし 」


「 あの…じゃあ今私と話してるのは

マズイんじゃないんですか？ 」


「 全然平気！私達上海から来たの 。

元々フィールドが違うしアリエルより

モデル歴は長いから！」


つまり・・アリエルより先輩って事？

モデル業界の事は分からないけど

上下関係にはアリエルも

手出しできないって事かな？


「 お2人に迷惑がかからないなら

良いんですけど… 」


「Aって良い子だね！

そーゆーの好き 。ね？」


「 分かる！うちらと

気が合いそう！仲良くしてね！」


気がついたら私なんかより

綺麗で長い指に

自然と手を包まれていた 。


女の子と握手なんて記憶になくて

孤独な状況が温かさを

広げていく気がしたんだ 。

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