二十三話 或る爆弾 ページ25
探偵社に入ると、机に座った少年、そして後ろ手に縛られて猿轡を噛まされているAともう一人の少女が居た。状況から見て、机に座っているのが犯人だ。そしてその犯人は顔を抑えながら
「嫌だ…もう嫌だ…全部お前等の所為だ…武装探偵社が悪いんだ…社長は何処だ?早く社長を出せ!出ないと…」
犯人はAの着物の襟と少女のセーラー服の襟首を掴むと周りに見えるように持ち上げて
「みんな爆弾で吹き飛んで死んじゃうよ?!」
A「…!」
?1「…ッ!」
言い切ると、Aと少女の服を離して床に落とす。それを見た太宰は
太宰「怨恨か…面倒なタイプだね…それにAちゃんをあんなに乱暴に…!」
小さく地団駄を踏む太宰に
国木田「…」
言葉を失い、呆れる国木田
敦「僕は何故此処にいるんだ?」
冒頭の心境から一切変わっていない敦
国木田「犯人は、余程探偵社に怒り心頭らしい…」
お得意のスルースキルを使う国木田。だが
敦「役に立ちそうもないので帰って良いですか?」
敦は二人に言うが
太宰「ウチは色んなとこから恨みを買うからね…」
敦「無視ですか…」
太宰が敦の言葉を聞き入れる筈も無く
太宰「それにあれ、高性能爆薬だよ。犯人の言う通り、あれが爆発したらこのフロアくらい吹き飛ぶね」
敦「そんなぁ…」
敦は情け無い声を出して項垂れる。そんな敦に
太宰「爆弾に何かを覆い被さればある程度は爆風を抑えられるかも知らないが…この状況じゃあね…しかも、女性を人質に取るなんて卑劣な…」
そして、もう一人の女の子について敦が
敦「Aちゃんの横の、あの女の子は…」
太宰に問いかける。そして
太宰「彼女はナオミちゃん、バイトの事務員さんだ。多分、Aちゃんも事務員と間違えられたんだろうね。」
敦「バイトさん⁈それにAちゃんだって!完全にとばっちりじゃないですか!」
敦が大人二人に訴える
国木田「如何する」
国木田は太宰に問いかけるが
太宰「合わせてあげたら?社長に」
そんな呑気な言葉が返ってきた。そんな太宰に
国木田「殺そうとするに決まってるだろ!そんな所にむざむざと社長を出せるか!出張中でよかった」
眼鏡を上げながら、少しの幸運に感謝する国木田。だが、爆弾魔の問題は解決していない。廊下に居る事務員達も不安そうに人質二人と、物陰に隠れている三人を見ていた。
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りんりん(プロフ) - やっさんさん» レス、出来なくてすみません!夢主ちゃんも偶にボケさせようと思っています。それも楽しんでくれると幸いです! (2019年10月14日 21時) (レス) id: 7fd268645f (このIDを非表示/違反報告)
りんりん(プロフ) - やっさんさん» コメント、ありがとうございます!こっちは全然被害もなくて、少しワタワタしたくらいです。続編に行きましたので、そちらも更新していくので、是非見てみてください! (2019年10月14日 21時) (レス) id: 7fd268645f (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - りんりんさん» 更新があり、とりあえず台風を無事にのりきったようで、、なによりです。被害が大きかっ為、心から喜ぶわけにはいきませんが。続編もどんな漫才が飛び出すか楽しみ♪♪です。ところで、ポートマフィアに謎の人物が... ??面白くなりそうです♪♪。 (2019年10月14日 21時) (レス) id: fd24bdc7a6 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - りんりんさん» ... 汗。太宰さんだけでも、大変なのに、夢主ちゃんまで、ボケれば、国木田さん、ノイローゼになりそうですね(苦笑)。しーらない 逃げっ。笑。 (2019年9月27日 12時) (レス) id: fd24bdc7a6 (このIDを非表示/違反報告)
りんりん(プロフ) - やっさんさん» ありがとうございます♪自分でこうだったら面白いかな?とか考えながらやりました!偶に夢主ちゃんもボケる予定です♪ (2019年9月20日 23時) (レス) id: 7fd268645f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんりん | 作成日時:2019年9月9日 21時