【文スト】大人びている少女、武装探偵社にて奮闘中

二十二話 或る爆弾 ページ24

そして更に畳み掛ける様に

国木田「同月某日入電“うちの飲み代のツケ、ちゃんと払ってくださいね？半年分ですぅ！”」

と、言うものだった。だが、太宰がショックを受けていた理由は

太宰「そんな馬鹿な…国木田君がこんなにモノマネが上手いなんてぇ！！」

電話の方ではなかったようだ。だが、太宰のそんな言葉の所為で

パリーン！

国木田の眼鏡にヒビが入った。そして太宰の首に掴みかかると

国木田「貴様ぁ！人を愚弄するのもいい加減にせんかぁ！」

太宰「おうおうおう」

首を締め揺らしながら太宰に言う国木田。何時も通りの展開である。そして敦は

敦(この人に仕事の斡旋をしてもらって、本当に大丈夫なのだろうか…やっぱりAちゃんに頼んだ方が良かったかも…)

そんな事を考えていた。そして暫く太宰を締めてた国木田が

国木田「おお！そうだ。太宰の莫迦を相手にしていたら一分も遅れてしまった」

そして太宰の首を掴んだまま、自分の方に引き寄せると

国木田「探偵社に急ぐぞ！」

一言太宰に言う。その言葉に

太宰「何でぇ？」

行く気無し、と言う気力で答えるが

国木田「緊急事態だ。爆弾魔が人質を取って、探偵社に立て籠もった」

その言葉に一気に真剣な表情になる太宰。そして

敦「爆弾魔？！」

敦は驚くが、太宰は落ち着いた様子で口を開いた

太宰「国木田君、私達が此処へ来る前Aちゃんが先に戻った筈だ。Aちゃんは？」

その言葉に国木田はバツが悪そうに

国木田「Aは…人質に取られた」

太宰「急ごう」

その言葉に太宰達は急いで探偵社に向かった。勿論敦を連れて。

〜探偵社〜

三人で探偵社に来た…だが

敦「あのー…」

控えめに声をかける敦に

国木田「何だ、探偵社はこのビルの四階だが？」

敦「いや、そうじゃなくて…」

言いたい事を汲み取ってくれない国木田

太宰「念の為、階段で行こう」

ちっとも分かってくれない太宰に

敦「あのですね！」

痺れを切らした敦が少し大きな声を出したが

国木田「静かに…！」

国木田の言葉に今の状況を思い出したのだろう

敦「ぁ…すみません…」

声を小さくした。そして漸く探偵社のオフィスのある四階に来た

太宰「行くよ、敦君」

全く話を聞いてくれない二人に

敦「はい」

もう諦めて返事をする敦。そして三人は、爆弾魔が立て籠もっていると言う探偵社の中にこっそりと入った

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