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ページ15

薮side


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山「…………っ、あっ…………。」


薮「涼ちゃん危ない…………!」


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閉店時間間近に駆け込んで来たお客さんへお料理を提供したあと、体力を使い果たし厨房で倒れてしまった涼ちゃん。



薮「もう、無理しないでって言ったでしょ?」


山「だって………………。」


俺の言葉に言い訳をしようとするけど、それを考えられるほど頭が回らないのか、はたまた伝える体力が無いのか、その後に言葉が続くことは無かった。


薮「……とにかく、今はここでちょっと休んでな。

もう少しで店閉める時間になるからさ。」


店の裏にある椅子をいくつか並べただけの簡易的すぎるベッドに横になっている涼ちゃんに、申し訳ないと思いつつも俺は店へ戻った。





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伊「涼ちゃん大丈夫?」


戻ってすぐ、いつものカウンター席に座っている伊野尾に涼ちゃんの体調を心配される。


薮「本人は平気平気って言うんだけどね……。

また無理しちゃったみたい。」


伊「涼ちゃんは頑張り屋さんだもんね〜」


そう言いつつ、カップに残っていた砂糖とミルク多めのコーヒーを飲み干した伊野尾。


伊「んじゃ、また明日〜」


そして一息つく間もなく、お札と小銭を机に置いて、いつものように店を出ていった。



……相変わらずお釣りを出さずきっちりお会計するんだな。

◇→←◇



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作者名:如月 | 作成日時:2021年11月20日 19時

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