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「あ、ようやく出てきた」
『しょ、ショッピさん、チーノさんとシャオロンさん』
あれから数時間
お互い色んな話をした
過去の話や、鬱さんがここに帰ってきた時の話
私の話も彼はちゃんとに聞いてくれて、最後は頭を撫で「話してくれてありがとう」と微笑んだ
ぎゅっと締め付けられる心臓
あぁ、好きってこういう事なんだと思いながらも
それは口に出せなかった
外は暗くなり、そろそろ此処を出る
みんなから貰った物を袋に入れて鬱さんと並びながら歩いていれば、部屋の外で待っていた3人に驚いた
「おう」
『……あ、今日までありがとうございまし「帰るんすか」え、あ…はい』
「…寂しくなりますねー、可愛がる対象がいなくなるのか」
「後悔、してへんな」
シャオロンさんの言葉に私は固まった
後悔
隣に立つ彼の顔が見れなくて、少し間を開けてから
『大丈夫、です』とシャオロンさんの方を向く
何か見抜かれてそうな顔していたけど、彼はすぐに笑顔を見せて私の頭を撫でた
「元気でやれよ」
『…はい』
「……大先生が手出しせんかったから…俺も出せんかったけど…Aのことは好きですからね、あ…その服凄くそそります」
「最後に爆弾落とすなや」
「はい、ショッピ君離れて下さい」
ハグを求めるショッピさんを弾き飛ばした鬱さんはなんだかいつも通りに見えて
それを見てから少しだけホッとした
やはり、いつも通りの方が居心地がいい
チーノさんとシャオロンさん会話は相変わらずで、何やかんやで仲のいいみんなの話に口元を緩ませ
ショッピさんも変わらず私の手を撫で続けていた
セクハラですね
それから、3人と別れ
ふと外を見た
「…綺麗やなあ、満月」
『ですね』
あの時見た大きな月
それと同じくらいい大きな月が夜空に上がっている
もう、時間はない
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美雨 - 小説で久しぶりに泣きました。最高の作品でした。大好きです。 (7月26日 18時) (レス) id: c21832273f (このIDを非表示/違反報告)
はーな(プロフ) - 読み終わったあと感動で胸が締め付けられました。神作に出会えてよかったです!! (2022年9月2日 19時) (レス) @page27 id: e031897919 (このIDを非表示/違反報告)
海 - 泣けた。やばいですよもう。 (2022年8月14日 21時) (レス) @page27 id: 5511dd41f6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 感動してめちゃめちゃ泣いた.....しかもこの小説私の誕生日に作られてる、運命かな......... (2022年7月19日 21時) (レス) @page27 id: 4f57f42090 (このIDを非表示/違反報告)
あたり(プロフ) - 最近この界隈に戻ってきて転生と外せかのシリーズを読み返していたのですがこれは読んだことなかったなと気付き読み始めたら…感動しました……外せかはガチで泣きましたけどこの作品も相当良かった……なんで当時読まなかったのかが不思議です…ありがとうございました (2022年4月17日 12時) (レス) @page27 id: f83fcb16fe (このIDを非表示/違反報告)
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