3.虫 ページ4
てつやside
[ REC ]
「第１回おいしい虫ランキング！！！！！」
『待って。マジでやるん？』
珍しく早起き(？)したその日のこと。
虫を食べるなんて東海オンエアらしいこの撮影を
ちょっぴり楽しみにしていた俺。
メンバーはうえ〜とか言いつつ、ニコニコしているが
たった1人本気で嫌がっているのが紅一点のこいつ、
Aである
「やるよ！企画会議で決めたやん」
『そうだけど…』
虫「まぁ確かに女の子には抵抗あるかもね」
と「こいつが女！？」
『またお前は失礼なことを』
り「まぁまぁ。どうしますリーダー？」
どうするも何も、Aは嫌がっているけど
動画のためならいくらでも体を張る奴だ。
結局はいいリアクションをとって
撮影に貢献してくれる
説得なんか最初から必要ないのさ〜〜
「やるよな、Aは」
隣に座るAの顔を覗き込む。
『…うん』
意を決したようにAは頷く。
ほらね、みんなが心配するこたないんだよ
し「おお、芸人魂」
『芸人じゃない！』
「嫌なのはわかるけど、お前食ったら絶対おもろいから」
虫「撮れ高ナンバーワンだもんねAは」
『ありがと、中断してごめんね。やります！』
その後、予想通り撮影は順調に進み
編集が楽しみになるほど充実した内容になった。
と「ほんとにカブトムシはマズすぎ」
『うえ〜〜〜コーヒー飲も、コーヒー』
カメラを止めるなりキッチンへと向かうみんな。
気分が乗っているうちに編集しようと思い、
カメラを部屋に持ち込む。
まぁ確かになー、
男だらけの東海オンエアとずっと過ごしてきたAは
年々と勇ましくなってきているわけだけど
潜在的に、俺らとは違う価値観を持っているんだな
めちゃくちゃな企画も今までたくさんやってきたけど
やっぱりその度に抵抗はあったんだろうか
そう考えると申し訳ない気持ちになってくる。
たまに訪れる、リーダーとしての苦悩だ。
『てつや』
「ん？」
『すぐ編集なんて珍しいね、はいコーヒー』
Aからマグカップを受け取る。
「おもろいのが撮れたからね。
ていうか、なんかわりぃな無理させたみたいで」
するとAは微笑んで言った。
『無理なんかしてないよ、
てつやたちと撮る企画、最後には絶対楽しかったって思えるもん』
その笑顔と言葉で、俺はなんだか救われた気がした。
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ハル(プロフ) - りんごパイさん» コメントありがとうございます！とても励みになります！これからもよろしくお願いします！ (2018年1月28日 17時) (
レス) id: 7177ba363e (このIDを非表示/違反報告)
りんごパイ - とても面白いです！更新楽しみにしてます！ (2018年1月26日 5時) (レス) id: 4e652dc6a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル | 作成日時：2018年1月12日 16時
