新卒マネージャーと担当声優 ページ42
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プロポーズを受けたあと、江口さんを下まで見送ってその流れでコンビニへ行った。
『梅原さーん、アイス買っていいですか？』
「うん」
雑誌コーナーに突っ立ってたから、また大人な雑誌でも眺めてるんじゃないかと近寄ってみたら違った。
「普通の婚姻届とAが好きなキャラクターの婚姻届どっちがいい？」
『なんの話ですか？あ、』
梅原さんの目線の先には、某結婚情報雑誌だった。
付録には私が好きなキャラクターが書かれた婚姻届とマルチポーチがあって、表紙には「結婚までの流れは？これ1冊で解決！」と書かれていた。
『んー、こっちがいいです』
「じゃあ買おう」
そう言って雑誌を手に取りレジまで行った。その勢いに着いていけず、結局アイスは買えないまま外に出た。
正直、梅原さんがここまで考えていてくれてたなんて思ってもみなかった。私の両親に会った時にもこういう話はしてくれてたけど、本当に思ってくれてたのはすごく嬉しい。
それからはテンポよく結婚まで進んだ。付き合い初めてそんなに長い期間経ってるわけではないけれど、出会ってから今日まで、ほとんど一緒にすごしてきたから不安はない。
婚姻届の証人欄には江口さんと八代さんに名前を書いてもらった。二人とも、私と梅原さんを繋いでくれた大切な存在だから。
「俺のAちゃんだと思ってたんだけどなあ〜まさな梅ちゃんと結婚するとは」
『私いつから江口さんのだったんですか』
「そりゃもう出会った時からよ！自販機で運命って感じしちゃった」
「飲み物買わせに行った俺のおかけですよ」
「酷いんだよなあ」
なんだかんだいいつつ江口さんが先に記入した。
「なんかごめんね〜梅。Aちゃんのこと借ります！」
「寿退社させようか」
『ダメですよ！』
梅原さんなら本当にやりかねない。びっくりする。
書き終えてそのままの流れで役所に行った。
「おめでとうございます」
職員さんにそう言われた瞬間、梅原さんと一生添い遂げられるという確信がもてた。
「A」
『はい』
「これからも幸せになろうな」
『なります！梅原さん好き！』
新卒マネージャーが担当声優と結婚しました。
これからも幸せな日が続きますように
ー終ー
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作者名：p@n@
| 作成日時：2021年9月2日 13時
