ロマンスな出会い【梅原裕一郎】 (ページ22)

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帰さないページ22

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『お、お疲れ様です…』
「ん。お疲れ」

ひょろっと男子を聞いていたであろうAを放送通り呼び出した。
本当に適当に色々買ってきてくれたからそれを食べつつゲームをしようと思って、その前に金を渡した。

『え！そんな受け取れないです！しかも多いし！』
「ガソリン代も入ってる」
『そんないってないですよ！本当に受け取れないです！』
「うるさいな。そんなんだから彼氏出来たことないんだよ」
『ひどい！』

無理矢理押し付けてソファーに座った。
Aは困り果ててるけど、無理矢理呼び出して買い物してこいゲームするぞっていうわがままを聞いてくれてるからそれくらいはしないといけないと思った。

『今日は何のゲームしますか？』
「スプラ」
『いつもと一緒…』
「それしかしてないもん」
『今日もボコボコにします』
「そう言ってられるのも今のうちだな」

現在21時30分。どれくらいまで続くか。

『はぁ…もう疲れた…』
「まだだろ。なにへばってんの」
『いやいや…だってもう日付変わりましたよ』
「だからなんだ」
『帰っていいですか』
「ダメ」
『えーーー』
「泊まればいいじゃん」
『えっ』

こいつはなにを言ってんだって目をしてる。自分でもそう思う。

だけど、なんか帰したくなくなった。
まだいて欲しいと思ってしまった。
隣でギャーギャー言いながら楽しそうに笑ってる顔をまだ見たい。そんな風に言えるはずもなくて。

「今日は勝つまでやる」
『…私強いから梅原さん勝てませんよ』
「どうだか。俺が勝ったら帰っていいよ」
『ふん、一発目で帰ってやります』

試合再開。
こういう本番に強い俺は連勝続きだった。
Aは勝ちより先に眠気が来たらしい。

「なに、急に弱くなるじゃん…あ」

隣を向いたらもう寝てしまっていた。
時計は3時を指している。

かなり無理させたかもしれないと思ったけど、こっちからしたら好都合だと思った。