ロマンスな出会い【梅原裕一郎】 (ページ21)

今日:7 hit、昨日:49 hit、合計:72,705 hit

私がいない日ページ21

．
．

今日は日曜日。つまりひょろっと男子の日。私が現場に行けなくてどんな内容か知らない回の放送だから聞いてみる事にした。いつも通りのオープニングのあと、近況報告に移る。

「えー、マネージャー」
「ほう。梅ちゃんのマネージャーさんの話？」
「そう。今日たまたま居ないんだけどね」

私の話！？一体なにを話すんだ！？変なこと言わないでよ！？

「マネージャーがいるといないとじゃ全然違うね。テンションが」
「高いんですか？」
「いや、低いです」
「なんで？寂しいとか？」
「ううん」

いや、そこは寂しがってよ。逆に悲しいじゃん私が。

「いつも言われるんですよ。梅原さん、下ネタ控えてくださいって、その度に嫌って拒否ってんだけどさ」
「拒否るなよ〜」
「俺はさ、言っちゃダメだよって言われると言いたくなるの。だからそうやって言う人がいないから今日は下ネタ言わない」
「意味わかんないその理屈。なに」

西山さんと同じで私も全く分かりません。

「監視されてる感じがいいんだよ、分かる？」
「あー、それは分かるかも」

なんで分かるんだよ！西山さんが止めてよ！

「いつもならそこで下ネタ言うなよってオーラを放ってるときに俺がベラベラ下ネタ言って頭抱えてんの。今日はそれがないからつまんないなー」
「いやいや、それでテンション変えないでよ。マネージャーさん安心してるよきっと。そういや梅ちゃんのマネージャーさんって新卒だったよね」
「うん。若い」
「梅ちゃんも若いけどね？声優のマネージャーには珍しいよね。大体さ、1人に何人か付くじゃん。梅ちゃんは1人だけだもんね」
「そうなんだよ。いい召使いで動いてくれるよ」
「酷いなぁ…聞いてないかもしれないけどマネージャーさんに何かメッセージ言っといたら？」
「あ？なんでだよ」

ですよね。感謝の気持ちとかないですもんね。分かってます。

「あいつは聞いてるよ。この放送を。この時間終わったら家まで来て。ゲームするから」
「怖い！」

なんで聞いてるって分かるんだ……怖いよ本当に…
そこからはメールのコーナーに移った。

ばいばーいと放送が終わった瞬間に電話が来た。
梅原さん(大魔王)からだ。

『も、もしもし…』
「聞いてたろ」
『き、聞いてました…』
「適当に菓子とか買って来て。一時間以内に。よろしく」
『はっはい…！』

急いで財布と鍵を持って家を出た。
今日は梅原さんに会ってなかったから、会えて嬉しい気持ちも少なからずあるけれど。