ロマンスな出会い【梅原裕一郎】 (ページ17)

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遭遇ページ17

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梅原さんを家まで送り届けた。
何も起こらなかった一夜で本当に良かった。
今夜の生放送までは大人しくしていよう。そう思っていたのに…

『あの、江口さん』
「んー？あ、Aちゃん何食べる？」
『えっと…じゃあ、これで』
「はーい。俺はね、カレー。すいませーん！」
『ちょ、江口さん声大きいです…！』

"今何してる？ランチしよー"と江口さんから連絡が来たのだ。断るのも申し訳ないからとりあえず店に向かったらもう居た。

「ここね、よく宏太朗と来るんだよね」
『仲良いんですね』
「可愛い後輩だよ。あと、今度一緒に住むことになって」
『え！？同棲！？』
「みんな同棲って言うじゃん〜宏太朗が家の契約ミスったからしばらく居るんだよね」
『そうなんですね…大変だ…』

西山さんの家の話を詳しく聞くと本当に大変そうだった。各々頼んでいたものが届いて、頂きますをして食べ始めたら、男性2人組が店内に入ってきた。

なんか梅原さんに似てるなーと思って、よく見たら梅原さんだった。そして一緒にいたのは同じ作品に出ている中島ヨシキさん。

先に中島さんが気付いたっぽくて思わず目を逸らす。やばい、終わった？別にやましい事はないけど、昨日ゲームして寝落ちた男性をさっに家に送り届けた所なのにもう会ってしまうのって何なの。

「あれ〜、江口さんじゃないですか。お疲れ様です」
「おお！ヨシキと梅ちゃん！お疲れ〜」
「おう、お疲れ」
「いやおれ先輩ね？あ、二人もランチ？」
「ヨシキ、相席しよ」
「え、いいけど。いいかな？」
『あっ、はい私は全然』
「遠慮なく」
『え、ちょ』

梅原さんは容赦なく私の隣に勢い良く座ってきた。思いっきり肩がぶつかった。
向かい側に座ってる二人からこちらが見えないようにメニューを広げた梅原さん。

『ちょっと…！』
「お前何してんの」
『江口さんに誘われて…梅原さんこそ…！』
「ヨシキに誘われたんだよ」
『お互い様じゃないですか』

コソコソ二人で話していたら、ヨシキさんが「梅？」と声を掛けた。

「どした」
「いや、なんもない。こいつが食ってるの美味そうだなーと思って。おい、半分寄越せ」
『嫌ですよ！なんでですか！』
「食い意地張ってんな」
『張ってないです！』

私達のやり取りを見てポカンとしてるヨシキさんとゲラゲラ笑ってる江口さん。私は何も笑えないです。
結局私と同じものを頼んだ梅原さんだった。