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「自分は……ゴール・D・A。正真、、証明……海賊王の血を…引き継ぐ悪魔の子だ」
自分が今出せる全力の声量で宣言しました。
これでサカズキさんは自分を殺したことに何も思わないでしょう。
私はヒューヒューと鳴る喉を動かして火拳に話しかけます。
「逃げて……逃げて、自分と違って祝福された子…」
ボロボロと何故か涙が止まりませんでした。深く深く抉られた傷は何故かもう痛くはありません。
火拳は麦わらを、弟を連れて逃げました。
誰もそれを追いかけません。サカズキさんでさえも。
サカズキさんは逃げた二人を放って自分に一歩詰め寄りました。
「おどれ、わしを騙し取ったんか」
サカズキさんは酷くちいさな声で私に話しかけました。
「申し訳、、ありません…。」
サカズキさんはもういちど消え入るような声を出しました。
「なして火拳を庇った」
「……自分と違って、祝福され…愛された子を守るために」
またボタボタと堤防が崩壊したかのように涙が溢れてきて火拳によく似た顔を濡らしました。
サカズキさんは屈んで自分を包み込むように抱きしめました。
自分の身体は先程よりも力が入らなくなりサカズキさんにもたれかかるような姿勢になりました。
もう二十年近く昔、サカズキさんに拾われ、抱かれて船まで連れて行ってもらったことがを思い出されます。
「もう大丈夫じゃ」と優しく声をかけて頂いたこと、「ようやった」と褒めて頭を撫でて頂いたことがパッと走馬灯のように頭をよぎります。
……本当の走馬灯でしょうね。
この走馬灯は自分が勝手に作りだした妄想なのか、愛されていると勘違いしそうになるほど言葉や行動。
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野生の読者 - たまたま見つけて呼んだら涙が止まらなくなりました。素敵な作品をありがとうございます。 (2023年1月29日 8時) (
レス) id: 1db41eca25 (このIDを非表示/違反報告)
クロノト(プロフ) - 現代で転生して幸せに成ってほしい自分がいる……… (2023年1月16日 22時) (レス) @page11 id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)
ピーナツこんばんは - 御二方、ご愛読ありがとうございます。その様に言って頂けて至極光栄です。主人公ちゃんとサカズキさんはやっぱり不器用だったんでしょうね。。皆様の言う通りこのままでは矢張り報われないので過去編が粗方終わった後幸せなifを作りたいと思います。 (2022年10月2日 23時) (レス) id: 1f40840f02 (このIDを非表示/違反報告)
那世(プロフ) - コメント失礼します。オススメで流れてきて、本当に良かったと思う作品でした。HappyENDかは分からないけど、最後に主人公ちゃんがサカズキさんに問いかけるシーン、とても心に来ました…幸せになって欲しいな (2022年10月2日 22時) (レス) id: a5cfbfd0e5 (このIDを非表示/違反報告)
クロノト(プロフ) - この子には普通に幸せになって欲しい… (2022年10月2日 17時) (レス) id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピーナツこんばんは | 作成日時：2022年9月25日 0時
