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ー渚sideー
Aと業くんがプールを出て行った後、僕らもしばらくプールから上がった。
理由はそれぞれだと思うけど、ほとんどの人が2人を心配して様子を見に行こうかどうしようか
迷っていたんだと思う。ちなみに僕もその1人だ。
そのうち暑さに耐え切れなくなって、1人、また1人とプールに戻っていった。
泳いでいる人もいれば遊んでいる人もいる。だけどみんな、2人が行ってしまった方向を
ちらっと確認してしまう。
「あ」
磯貝くんの声にみんなが固まる。視線の先には業くん。
「おかえり業」
「ただいま」
業くんは上着を脱いでプールにドボンと飛び込んだ。
後ろからは誰もやってこない。
「Aは？」
「それがさぁ。先に帰されちゃったんだよねー」
「……大丈夫かな」
「何してるんだろう」
「用事があるとか言ってたけど」
「用事？」
業くんはお手上げのポーズをした。業くんでもAの行方が分からないなら僕らには
当然わかるわけがない。
「まぁAのことだし大丈夫でしょ」
その業くんの曖昧な言葉を信じて僕らはAの帰りを待つことにした。
殺せんせーは特に心配する様子もない。僕らが時々飛ばす水しぶきに怯えているだけだ。
狭間さんは相変わらず本を読んでいる。殺せんせーも諦めたみたいだ。
岡島くんのカメラは没収されたままだったけど。
殺せんせーはAが出て行った方をじっと見た。
「にゅ…そろそろですね」
「何がですか？」
殺せんせーの言葉に首をかしげると、何やら妖しい笑みを浮かべられてしまう。
『そこどいて！！！』
突然上から降ってくる声。…え？上から降ってくる？
「何！？」
「きゃあっ！！」
背の高い木の上から飛び出してきたのは紛れもなくA。あ、これ避けられないかも。
動けずにいると業くんに体を引かれる。
「危ないよ渚くん」
「うん、あ、ありがとう」
降ってきたAは思いっきりプールにダイブした。水しぶきが大きく上がる。
太陽の光が当たってキラキラ綺麗だ。数秒後吐き出された空気と共にAが浮上してくる。
『ブハッ！？！？……ゲッホゲホ！！！ゲッホ！！』
激しく咳き込むAに矢田さんが慌てて寄った。
「ちょっと！大丈夫！？」
『ゲホ、ゲホゲホ……ゲホッ……ケホ』
Aの周りに集まる人。それぞれ心配の声をかける。
『ありがと、大丈夫』
Aはケロッとして笑った。
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mh - いつもクオリティの高いお話をありがとうございます！応援しています‼ (2022年2月23日 1時) (
レス) id: 6608c57345 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - ミライアルさん» ありがとうございます！更新ペース上げられるよう頑張りますね！！ (2019年4月20日 19時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
ミライアル(プロフ) - うぉー！なんか続きがめっちゃくちゃ楽しみっす！更新頑張ってください！応援してます！ (2019年4月20日 13時) (レス) id: b0af308e1c (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - 名倉さん» ありがとうございます！！よかったです！倒れない程度に頑張ります！！ (2019年4月3日 1時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
名倉 - 第5弾おめでとうございます！ すごく面白かったです（＾_＾） 更新、無理しない程度に頑張ってください！ (2019年4月2日 23時) (レス) id: 4b077ed0aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eye | 作成日時：2019年3月24日 23時
