202:討論会 ページ2
ーAsideー
「それぞれの一回目の主張が終わりましたが、移動する方はいますか？」
４つの手が上がる。
メグとひなた、莉桜に桃花だ。
「どちらに移動しますか？」
「私は賛成派に。もうだめ。私Aのこと好きだ」
メグは目に涙をためていたが、自分の心の何かに勝ったようでその顔は晴れ晴れとしていた。
「私も賛成派！」
「私も」
「私も！」
4人は賛成派の机に移動した。
「では新しいメンバーで話し合いをしてください。5分時間を設けます」
ざわめく教室内。
私はもう一度タコ先生を見た。
「どうかしましたか東雲さん」
『…授業、潰してしまってごめんなさい』
「いえいえ。これは授業より大事なことなので何も問題ありません。
それに、間に合わなかった部分は課題で補えるのでご安心を。ヌルフフフ」
『うわぁ』
まぁ私がここから出て行くことになったら課題なんてやる必要ないんだけどね。
「東雲さん」
律の声に振り向く。
律も少し回転して私の方を向いていた。
「あとで東雲さんの意見もお聞きしたいのですがよろしいですか？」
『…私に意見を言える権利はない』
「そんなことありません」
『あるよ。喰種ってことを秘密にして…みんなを騙して生活してたんだから。
私はみんなが下した判断に従うそれが私が唯一罪を償える方法なの』
「…確かにそうかもしれません。あ！ではこうしましょう！
クラスの中で1人でも東雲さんの言葉を聞きたいと言う方がいらしたら…その時は」
律は嬉しそうに笑いながら提案した。
『聞きたい人がいるなら』
私は頷く。
「わかりました！では後ほどアンケートを取ってみます！」
『ありがとう』
律はもう一度笑うとみんなに声をかけた。
「話し合いは終了です。それでは賛成派、意見をどうぞ」
「はい。…俺らは東雲と他の喰種は全く別だと考えてみることにしたんだ。
とは言っても東雲は人肉が食糧であることに変わりはない。喰種だから。
だけどそこらへんにいる喰種と東雲は決定的に違うところがある。
それは何かを護りたいと思える気持ちがあるかどうか」
「護りたいと思える気持ち…」
「東雲はたしかに喰種だった。
俺らが普段から恐れ、いなくなればいいと思っているあの嫌われ者の喰種だった。
だけど、俺らの仲間でもある。片岡が言っていたように俺らは東雲が好きだ。
このクラスのみんなが好き。1人だって欠けちゃいけない」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 222人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「暗殺教室」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mh - いつもクオリティの高いお話をありがとうございます！応援しています‼ (2022年2月23日 1時) (
レス) id: 6608c57345 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - ミライアルさん» ありがとうございます！更新ペース上げられるよう頑張りますね！！ (2019年4月20日 19時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
ミライアル(プロフ) - うぉー！なんか続きがめっちゃくちゃ楽しみっす！更新頑張ってください！応援してます！ (2019年4月20日 13時) (レス) id: b0af308e1c (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - 名倉さん» ありがとうございます！！よかったです！倒れない程度に頑張ります！！ (2019年4月3日 1時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
名倉 - 第5弾おめでとうございます！ すごく面白かったです（＾_＾） 更新、無理しない程度に頑張ってください！ (2019年4月2日 23時) (レス) id: 4b077ed0aa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：eye | 作成日時：2019年3月24日 23時
