42話 雨と幻想のシャンデリア ページ1
〈Aside〉
私は慎重に、この店のドアノブを握った。
開いている筈はない………けれど、、、
もし、もしも鍵が掛かっていなかったら、、、
…掛かっていなかったら、私はどうなるんだろう。
私は、どうなりたいんだろう。
もしかしたら、、、
私は、この最後の自分の爪痕を見て、もう一度私の罪を自覚したいのだろうか…？
そうか、、、
そういう事なのか─────。
私はゆっくりと、しかし確かにドアノブを握り締めて右に回す。
同時に、ｶﾁｬｯという音が聞こえた。
────入ろう。
もう………行動をあまり自制出来なくなっている事に気づきながらも、私の足は静かに懐かしの場所へと踏み込んだのだった。
…
────汚い。
それがこの店を見渡した時の率直な感想だった。
天井には所々蜘蛛の巣が張られ、周りの空気にはホコリが舞っている。
又、1か月前は綺麗に並べられていた机や椅子は四方八方に散らばり、大きく飾っていた豪華なシャンデリアはガラスの破片が所々に砕け落ちている。
この1か月の間に色々な事があったのは察することが出来た。
唯一、電気をつけれる壊れかけのシャンデリアがあったおかげで、この部屋の様子を見渡せれる訳だが…。
「誰も…、、、いない…よね?」
薄暗くて汚い床。
前と違うとはいえ、足を進める度にあの時の事を意識してしまう。
もう、過ぎた事の筈なのに……。
どんなに時間が経っても、私は変われないなと心の中で軽く失笑した。
ｺﾞﾄｯ
「──!!」
奥の方から、雨の音では決して無い物音が響く。
誰も居ないはずなのに───。
徐々に身震いしだした身体を何とか奮い立たせて前に進む。
大丈夫、大丈夫、大丈夫───。
必死に胸に囁きかける事で1歩1歩を歩むための足が踏み出せる。
外で激しく降る雨の音、唯一光が灯ったシャンデリアの近くに飛ぶ蛾の羽の音、私の足音。
それだけが、今の私の耳に響く音だった。
本当に、只々静かな音───。
私はこれらの音に耳を傾けながら進む。
そして、ふと考えた。
音がした先は、確か───
───お酒等を用意する厨房だったような…。
けれど、厨房なんてアルバイト期間半日の私が入った事があるわけ無い。
暗い部屋を、目を凝らしながら慎重に進んだ。
ｺﾞﾄｯ
また厨房から音がする。
私は勇気を振り絞って厨房のドアを開けた。
中からは───
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マニ。(プロフ) - h16ayakaアヤッカーさん» ✉️。こんにちは！とても面白いです！もしよろしければボードで会話とかしたいんですがいいですか？お返事お待ちしています (11月21日 14時) (
レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
h16ayakaアヤッカー(プロフ) - かるぴさん» 見て下さりありがとうございます！更新不定期ですが頑張りますね(´˘`＊) (6月5日 21時) (レス) id: 4c59bf8b23 (このIDを非表示/違反報告)
かるぴ(プロフ) - めっちゃ面白いです…!更新応援してます！ (6月5日 15時) (レス) id: 9d8af713d5 (このIDを非表示/違反報告)
ユーリンチー - 入試、頑張ってください！！ (2020年2月25日 3時) (レス) id: 2a371154bd (このIDを非表示/違反報告)
h16ayakaアヤッカー(プロフ) - ユーリンチーさん» ありがとうございます！！再来週が入試なので、終わり次第バンバン更新していくつもりです！ (2020年2月23日 7時) (レス) id: a6a42def20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アヤッカー | 作成日時：2019年3月3日 23時
