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cat17 ページ19

〜真冬said〜




「...あっそう」

「!!」



誰かの声で我に戻った
それと同時に顔を上げれば俺は目を点にする
だって...そこにはクラス全員が目の前にいたから...



「知ってんならいいわ、正直お前にはうんざりしてたし」

「もう近寄んなよ」



言い返せる言葉がなかった
ただ唇を噛んで自分の情けを感じるだけ...

なんで...なんで俺がこんな事に...



「真冬君...大丈夫?私は味方だかr____(パシンッ」

「っるせーんだよッ!!!」



手のひらで叩く音が教室に響く
恐る恐る自分の手を見た
そこには真っ赤に染まった手のひら

え...俺今なにして......



「...さいてー......」

「何もそこまでしなくても...」



叩いたのは俺だった
誤魔化すなんて出来るわけがなくて、ただ自分の手のひらを眺めることしか出来なかった



「ちょッ!血出てるッ...!」

「!?!?」



とっさに彼女を見れば口元から血が垂れていた

俺の手は真っ赤......無意識だけど、きっと強く叩いてしまったんだ



「とりあえず先生呼んでこなきゃ...!」

「誰か早くッ!」



周りがバタバタしているのに俺は立ったままだった

俺のせいで彼女は傷ついた






なんで、なんでこうなった...?








いつからこうなる事がわかっていた...?








何をしなければいつも通り笑っていられた...?






































彼女は病院送りとなった

話を聞く限り、俺が叩いてからその衝撃で近くにあった教卓に歯があたって、歯ぐきから大量の出血がみられたらしい



「お前のせいだ。お前のせいで彼女は...」

「もう少し周り見ろよ。うざったい...」

「さっさと消えろ」



そんな言葉だけが俺の耳に届いた
見方をしてくれようとした女子達も敵になる

そして俺はイジメというものを受けた

こんなの漫画だけの世界だけだと思ってた
いざ自分がその立場になると反抗したくても出来ない
いつもの俺ならしてたのに今の俺にはそんな権力を持っていない


それから日に日にイジメはエスカレート
クラスの奴らは教師にバレないよう必死だった
俺がちくればいい話
だけど俺は言わなかった
言ったところで何も解決しない
イジメがなくなった所で俺が前の俺に戻れるわけじゃない

ならこのままでいい

これからは教師の前では笑って昔の俺を演じるだけ
卒業までの我慢だ

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ましろ(プロフ) - アリスさん» あぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!頑張りますぅぅ!!! (2018年8月17日 0時) (レス) id: 7eb51e6523 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - うひゃあああもっと!もっときゅんきゅんさせてくださいぃぃ!!! (2018年8月17日 0時) (レス) id: f38b18c5a9 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - 更新楽しみに待ってます! (2018年7月27日 12時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜*.☆(プロフ) - 待ってましたぁ!ヽ(*´∀`)ノ (2018年7月24日 13時) (レス) id: 7ecb03095b (このIDを非表示/違反報告)
アリス - なんか、気づいたら更新されてるっていう、この更新ペース好きです。 (2018年5月21日 16時) (レス) id: f38b18c5a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ましろ | 作者ホームページ:なし。  
作成日時:2017年10月27日 17時

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