【まふまふ】猫が2人

cat14 ページ16

『わかったなら帰ってくれる？アンタがいると集中出来なｯ＿＿＿』



私は言葉を失った

チラッと彼の方を見てみれば顔は真っ青になっていてどこかを眺めていた
その目にも光らしきものはなく、ただの人形みたい

いつもの相川真冬には思えない



「今日は帰るわ...なんかごめん...。」

『えっ、ちょｯ...』



ソレだけ言って相川真冬はココから出ていった



”願うならさっさとココから出ていって欲しい”



確かに思った
だけど今はそんな場合じゃない
絶対何かあった
きっと私の一言で何か嫌な記憶でも思い出させてしまったんだ



ｶﾞﾗｯ



『...！！』

「なぁそこで真冬とすれ違ったんだけど、ココに来たのか？」



勢いよくドアの開く音が耳に入った
アイツか？と思って振り向いてみればうさみん

少し残念と思ったなんて私は知らない......



『来たよ、どうして？』

「いや、すげー元気なかったから...A何か知ってる？」

『......』



コレはうさみんに聞くべきなのかな...
2人ってそれなりに仲良いんだよね...？
...なら何か知ってるかも



『ねぇ、相川真冬ってさ過去に何かあったりした？』

「...何でそんな事聞くんだ？」

『さっきちょっと色々あって...何か知らない？』

「まぁ...少しなら...」

『ホント！？』



思わず立ち上がってしまった

うさみんは一瞬驚いた様子だけどスッと私の向かいの椅子に座った
私も割れに戻って静かに座る



「アイツ、昔いじめられてたんだよ」

『......』

「ソレで人を信じられなくなってな...細かい事は俺も知らないけど、色々あって今に至るみたいだ」

『人を...信じれられない......』








”もう...誰も信じたくない...”







あーあ、嫌な事思い出しちゃった...


あっ......あの人も、こんな感じに思い出したのかな...



『......』

「なんか似てるよな、お前ら」

『...え？』

「面倒くさがり屋で少し不器用で...あーあと、裏と表があるところが一番だな！」

『私、裏表ないよ。うさみんに言われるとか悲しいんだけど』

「ごめんごめんｗ冗談だってｗ」



確かに周りからみたら裏表がある人かもしれない
前にあの人からも言われた記憶あるけど、そういうもんでしょ
他人からみたらそう見える
うさみんなら私の性格上わかってるはず...だと思ったんだけどな...

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