その2 ページ18
*
まず最初に感じたのは焦りだった。
店から出ても成瀬ちゃんの姿はなくて、
周りを見渡してみると、知らない野郎に腕をグイグイと引っ張られているわけであって。
「おい、Aに何しとんねん」
自分でも驚くほどの低い声がでていた。
馴れ馴れしく彼女に触っていて、死ぬほど腹が立つ。
「あぁ？.....なんだよ、男連れかよ」
男どもは俺の顔を見てなのか何なのか、よく分からないが、
そう言い残し、舌打ちをして去っていった。
ようやく成瀬ちゃんの表情を確認してみると、
「っ.....、大丈夫か？」
成瀬ちゃんは大粒の涙をポロポロと流していた。
彼女のこんな表情を見るのは初めてで、大丈夫か、なんてありきたりな言葉しかかけられなかった。
「大丈夫か、じゃないですよっ！今まで何してたんですか！」
かと思えば俺を罵りだす。相変わらず涙は流したまま。
「うん、ごめん。まさか、こんなんなるなんて思わんかっから」
「怖かったんですよ！西川選手全然来ないし...あの人達どんどん引っ張るしっ」
「成瀬ちゃん、」
俺の声には全く反応せず、ひたすら口を開き続ける。
「ホントにっ、ホントに何してたんですか？私、待ってたんですよ！...西川選手のこと」
「.....A」
そう呼ぶと、彼女は驚いたように目を開く。
俺は、ようやくこっち見た、なんて考えていた。
「.....なんですか？文句あるんですか？」
成瀬ちゃん...。いや、もうこの際Aと呼ばせてもらう。
Aちゃんは目にいっぱいの涙を溜めて言う。
「ごめん、怖かったよな...？」
そして、彼女を俺の胸に閉じ込めた。
「もう、大丈夫やから」
頭をポンポンと撫でながら俺は言う。
Aちゃんの顔は見えないけれど、
俺のTシャツが少し湿っていることとか、鼻を啜っている音とかで、また泣き出したことがわかる。
もう季節は夏に入ろうとしているのだが、
こんな路上でなんて普段は絶対に出来ないのだが、
Aちゃんの温もりはとても心地よかった。
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梓(プロフ) - みやさん» 死ぬほど行きたかったんですけど、用事があって行けないんですー！スカパーにも入ってないので、色々と諦め気味です(笑) (2017年11月23日 20時) (
レス) id: 884c868c1e (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 了解です！ファンフェス近いですねー！梓さんは見に行かれますか？ ちなみに私はGYAORAで見ます(笑) (2017年11月23日 17時) (携帯から) (レス) id: 91f229b3cf (このIDを非表示/違反報告)
梓(プロフ) - みやさん» 選手の名前言っちゃうと住んでるとこ特定されちゃうんで言えないです(笑)他県に住んでいるんですか？北海道寒いけど良いとこなんでぜひ来てみてください！ついでに、札幌ドームで野球見ていってください！(笑) (2017年11月23日 16時) (レス) id: 884c868c1e (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 誰とあったんですか〜？(笑) 羨ましい！ 北海道にいきたい(笑) (2017年11月23日 13時) (携帯から) (レス) id: 91f229b3cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梓 | 作成日時：2017年10月30日 22時
