*かっぷるさん* ページ45
*
石川と柊ちゃんが付き合い初めてから早一ヶ月。毎日ニコニコと楽しそうな柊ちゃんを見ていると素直に良かったと思うけれど、同時にどこか呆れてしまう部分もある。
...なんというか、そう。
まるで付き合いたての中学生カップルみたいな感じや。
そんな柊ちゃんが、こんな酷い顔をしているのには理由がある。
「すげー顔やな」
仕事終わり、スマホをジーっと見つめている柊ちゃんに声をかける。
彼女は、にしかわさーんっ、と弱々しい声で俺を呼んだ。
「助けてください!直也くん不足ですっ」
「.....しゃーないやろ。ファーム行ってんだから」
「だってー...」
ほら!LINEもなかなか返ってこないんですよ?とスマホの画面を俺に見せてくる。
もうここまでくると、いろいろ通り越して可愛くなってくるよな...。
「そんなんやったら"好きです"とか送ればええやろ」
「す、すきですっ?!無理ですよ!そんなの!」
顔を赤くしながらブンブンと横に振る柊ちゃん。これはなかなかいじりがいがある。
「なんで?」
「だって恥ずかしいじゃないですか!」
(今さらそんなこと言うんか?)
柊ちゃんが持っていたスマホをほぼ無理やり取り上げた。
彼女より何cmも身長が高いわけだから、ちょっと上に上げてやれば、もう取り返されることはない。
その画面に"大好き"と打ってやって、迷いなく送信。そわそわと心配そうな柊ちゃんにトーク画面を見せてやる。
「あぁっ?!何してくれてるんですか!!」
柊ちゃんは想像以上の反応を表す。
...これは、正直、...かなり楽しい。
「もうっ、ニヤニヤしないでください!」
「ハハッ、ごめんごめん」
どうしよう。言い訳したら分かってくれるかなぁ?と一人オロオロする柊ちゃんに笑いは止まらない。
「返信楽しみやな?」
「全然ですよっ」
なんてプンスカする柊ちゃんには悪いけれど、本当に楽しくて、可愛いのだ。
つまりは...そう。
柊ちゃんは妹みたいな存在。
そんな妹ちゃんの幸せは、やっぱり嬉しいものなんやろうな。
なんて、俺は考えているのであった。
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梓(プロフ) - 如月明日香さん» ありがとうございますー!如月さんのコメントはどれも嬉しいものばかりですよ(_ _)ちょくのことが好きになってくれたのなら嬉しいです(笑)最後まで読んでくださりありがとうございました! (2017年12月5日 17時) (レス) id: 884c868c1e (このIDを非表示/違反報告)
梓(プロフ) - 雛*さん» ありがとうございます!そう言ってもらえると凄く嬉しいです(^^;番外編の方もよろしくお願いします! (2017年12月5日 17時) (レス) id: 884c868c1e (このIDを非表示/違反報告)
如月明日香(プロフ) - 完結〜〜!おめでとうございます! このお話で私は石川選手が好きになり、なんと実際に石川選手のタオルも買ったんです〜〜! それくらい、引き込まれる作品で、石川選手の魅力が詰まったお話でしたっ! 本当にこのお話大好きです!! 本当におめでとうございます! (2017年12月5日 0時) (レス) id: eed9e6c20a (このIDを非表示/違反報告)
雛*(プロフ) - はぁ……完結お疲れ様でした(;;) 終始ニヤニヤしっぱなしでした……´`* 素敵なお話をありがとうございました〜〜!! 番外編も楽しみにしてます◎ (2017年12月5日 0時) (レス) id: cd2200b77f (このIDを非表示/違反報告)
雛*(プロフ) - わ、わ、わ…! ほんとですか(;;) ふ、ファンだなんて恐れ多いです;;ありがとうございます´`* ちょくくんファンなので、ちょくくんの作品があるのが嬉しくて…!*゚ これからも楽しみにしてますね〜◎ (2017年12月1日 14時) (レス) id: cd2200b77f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梓 | 作成日時:2017年10月14日 17時