文豪から愛しい貴女へ III

それでも好き <谷崎潤一郎> ページ24

月瀬さんリクエスト

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実験室から仄かに檸檬の香りがする

「兄さん……私、出掛けますね」

そう言えば兄さんはゴーグルを外してニヤァと笑い

「なに？デートかい？僕の知らない間に」

梶井基次郎、ポートマフィアの指名手配犯の一人

私はその妹

「……そうですよ」

そう言えば兄さんは私を二度見する

「ええ！なんだって！？」

「もういいでしょ！」

そう言って急いで出て行く

私はポートマフィアの構成員

だが……それを隠している

何故なら私の彼氏は

「お待たせ」

「ううン、待ッてないよ」

探偵社員の谷崎潤一郎

「あれ……なんだかいい香り」

「あ、檸檬かもしれませんね……っ、も、貰い物で！」

そう言って笑えば谷崎さんは私がなにに焦ってるのか判らないようで笑っていた

よかった……

「あ、あの……何処に行きますか？」

「Aちゃんが行きたい所に行こう？」

そう言われて私は頷いて考える

「……遊園地とか、行ってみたいです……普段行かないので」

そういえば谷崎さんは優しい笑みを浮かべて頷く

「行こうか」

そう言って手を差し出されて私が握ると

「今日は楽しもうね！」

そう言って笑う

その笑みが好きで……例え敵のような立場でも恋をしてしまった

それでも、矢っ張り好きだから……今日も内緒にして笑った








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谷「リクエストありがとうございます！またお仕事の予定が決まッたら遊びに行きましょうね」

彼シャツ……？<中原中也>→←抑えられずに<太宰治>

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