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「……太宰さんから、電話?」




数時間が過ぎ、朝。武装探偵社の社員寮で敦は目を覚ました。入社と同じ日に渡された携帯には、何回か太宰から着信が入っていた。




「また死ぬ方法を見つけた!なんて言って、実は拷問方法だったから助けて、とかかな…」




一応かけ直そうと、太宰に電話をする。数コールで出た。




「太宰さんですか?何回か着信が入っていたので、かけ直したんですけど…」

『敦君、すぐに探偵社に来てくれ。大切な話があるんだ』

「!わかりました。すぐ行きます!」




太宰の声には余裕が無いように聞こえた。敦はさっと着替え、身なりを整えて寮を出る。社につき事務室に入ると、太宰と与謝野がいた。




「朝から悪いね、敦君。昨日というか……数時間前の話をしたくてね」

「数時間前、ですか?」

「昨日、太宰が連れてきたんだよ。敦そっくりの女の子をね」




敦は目を見開く。自分に似た女の子。それは、Aのことだろう、いや、Aの事だと。




「連れてきたって…どういうことですか?」

「昨日、散歩をするために遠回りをしていたのだけれど、その時に見かけてね。昼間、私に会わせてくれただろう?君のお姉さんを」

「そ、そうですけど…A姉さんは、昏睡状態なんですよ!?目が覚める可能性は極めて低いって、お医者さんにも言われて…!」

「低いと言われただけで、覚めないとは、言われてないだろう?」




与謝野の発言に、敦は息を呑む。Aが、目を覚ました…。




「姉さんは今どこにいるんですか!?」

「……(あたし)は、治療をしようとしたンだけれど、目を覚ましちまって…。そのまま…」

「社から出ていってしまったのだよ。敦君が虎の異能を持っているなら、彼女もそうだという可能性がある。だから、すぐどこに行ったか分からなくなってしまってね…」




敦は太宰の外套を強く引っ張った。突然のことに、太宰は驚く。




「じゃあっ!姉さんは今どこにいるんですか!!あんな怪我をしているのに!!マフィアに見つかれば、絶対に僕と思われてしまう!芥川なんかに会ったら、いきなり攻撃されてしまう、のに…!!」

「ニュースにならない限り、無事だ。ネットで裏情報も覗いたけれど、何も無い」

「でもっ…!…姉さん…無事で、いてくれ…!」




敦は涙を流さないよう堪えたが、耐えられず、涙を流す。崩れ落ちた敦の肩に、与謝野は手をそっと置く。太宰は、今何も出来ずに、拳を強く握った。

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arena(プロフ) - あかりさん» 無言参加失礼しました…。読んでいただいて光栄です!ありがとうございます! (2018年1月29日 7時) (レス) id: eb7b6b7134 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - イベント参加ありがとうございます! すごい面白いです これからも頑張って下さい! (2018年1月29日 2時) (レス) id: 59dc504c48 (このIDを非表示/違反報告)
arena(プロフ) - ちゅうや大好きさん» ありがとうございます! (2018年1月28日 13時) (レス) id: eb7b6b7134 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅうや大好き - すごく面白いです (2018年1月28日 12時) (レス) id: 2184bb70c3 (このIDを非表示/違反報告)
arena(プロフ) - 瑠李さん» ありがとうございます。自分の作品の内容を忘れてしまう馬鹿ですが頑張ります!笑 (2018年1月22日 0時) (レス) id: eb7b6b7134 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:arena | 作成日時:2018年1月11日 21時

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