04 それはきみの正義 ページ6
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「あっ！天使Aじゃん〜〜！うーわ！！！こんなとこで会えるとか思ってなかった、なあ。俺と連絡先交換しよ〜ぜ」
食堂は同棟に所属する全チームが利用するため天使もそこを利用する他ない。しかし、絵心がオニごっこの映像を見せたせいなのか周囲は彼を遠目から見るだけで近寄ろうともしなかった。
天使のランキングは221位、この棟の頂点だ。天使への畏怖の感情とそれより上が220人いることへの絶望が伝染した結果食堂はお通夜状態。少し考えれば天使の実力で221位なことに疑問を抱くものなのだが、極限の閉鎖空間で練習漬けの日々を送る面々には考えつかないことだった。
そんな中、
「あはは、怖いもの知らずなタイプ？スマホ手元にあんならいーけど」
士道くんだっけ、そう言いながら手をひらひらと振りつつ気さくに応じる天使は人当たりが良さそうに見えて、入寮テストの時の彼がまるで嘘のようだった。
「お！俺のこと知ってる感じ？」
「ん？うん、この棟の中では一番面白そうだと思って」
俺も入寮テストは他んとこの映像代わりに見せてもらったからと彼は笑った。言語外に面白くなさそうと言われた気になった一同はその言葉に苛立ちを覚えたが棟内ナンバーワンの男に文句を言えるはずもなく、2人の会話に聞き耳を立て様子を窺うしかなかった。
「チームメイトいねえからさあ、基本的にはずっとトレーニングしてて暇な時は他んとこの一次選考見てたんよね」
「へーー退屈そう」
「まぁじで退屈なんよ、フィジカルはそりゃ多少変化はあれど暇だったわ。…あ、俺士道くんのプレースタイル好きよ、わかりやすくて」
「……わかりやすい？」
わかりやすいという言葉に士道は首を傾げる。
単調だと馬鹿にされたように一瞬感じたものの不思議なことにあまり嫌な気分にはならなかったため、天使の言葉を静かに待った。カチンと来たらすぐに出る手が今日はなりを潜めているから、士道は自分でも妙だなと思った。
「強い奴が正義、だろ。極めて単純いたってシンプル。結局それが全部だと思ってる」
入寮テストも一次選考も士道くんがあの場の正義だったから、と目の前の男はそう言った。やれ暴力的だのやれ協力しろだの苦言を呈されることはあっても士道の考えをそのまま受け入れる人間はあまりいない。
許されたような、気分になった。
────なにを？
そんな問いは士道の中に浮かんでは、形になる前に消えていく。
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もこ(プロフ) - 初コメ失礼します。私男主の愛され大好物なので嬉しいです！ブルロのキャラ全員推しなので嬉しいです！ビーコンレタスも好きです()更新頑張ってください！ (5月5日 17時) (
レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - めっちゃ好きです！続きが楽しみです\(//∇//)\ (2023年2月2日 16時) (レス) @page3 id: 94c427d0c3 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - この時点で天使くんの設定が練りに練られてて最高です😭😭更新楽しみにしております…！！ (2023年2月1日 22時) (レス) id: aa78decd84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：國枝 | 作成日時：2023年2月1日 18時
