□ ページ45
．
.
A「さ、戻りましょ？(笑)
私、探したい人がいるんで！」
自分で作った空気だったけど居ても立っても居られなくて、
表情を伺う勇気もなくて、
パーティーに戻ろうと立ち上がった。
ぱしっ＿＿
一歩前へ踏み出したら、手首を掴まれて
振り返るとまだ座ったまま真顔の涼介さん。
表情からは、何も読み取れなくて。
涼介「それ、俺だから。」
A「え…と、…？」
涼介「ね、終わるまで待てないから、
……もういい？」
もういい？って、
待てないから、って
内容が全然見えてこない。
A「えっと、もういい、じゃなくてね、
私、探したい人がいて、」
涼介「知ってる。」
A「ミサキさんじゃないですよ？」
涼介「知ってる。」
真剣に即答されるけど、
知ってるわけないじゃん。嘘ばっかり。
涼介さんにはミサキさんがいるのに
なんでここで引き止めるのかわかんないし
もう、ヤマダさんのことだけを考えさせてよ…！
A「…っ、私
今日、告白するって決めてるんですっ！！
…好きなんです、その人のこと。」
涼介「だから知っ……て、
え、…っ！？」
嘘。告白するなんて、考えてなかったし
そんな勇気ない。
ただ口をついて出た嘘。
そう言えば、離してくれると思ったから。
その予想通り、離してくれたけど……
かわりに顔が真っ赤な涼介さん。
涼介「ごめん、いや、その…っ///」
明らかに照れた顔で、目も泳いでるし
こんな涼介さん、初めて見たけど、
そもそも
他人の恋の話にこんなピュアな反応する人を初めて見た。
……って、そうじゃなくて！
A「本当はパーティー始まる前に探す約束だったんですけど、
できなかったから…。
実は会うのは今日が初めてで、
顔も雰囲気もわかんないから時間かかるだろうし
だからね、早く戻りたいんです……！」
一緒にいるのが少し気まずいっていうのも勿論あるんだけど、
ヤマダさんを探したいっていうのも本当。
涼介「いや、…その必要はないよ。」
A「……またそれ。」
“ その必要はないわ ”
電話のときにミサキさんに言われたあの言葉と同じ。
このあとに続く言葉を、聞きたくないって思ってしまうのはもうあのときのトラウマ。
その必要はないって、
なんで涼介さんがそんなこと言うの。
涼介さんの口が開くのがなんだか怖くて、
ぎゅっと目を瞑った。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2868人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ほしの(プロフ) - さちさん» さちさんこんにちは＊応援、ありがとうございます。１番だなんて…私にはもったいない…すごく嬉しいです…っ！ (2019年1月22日 18時) (
レス) id: f88f537235 (このIDを非表示/違反報告)
さち(プロフ) - このお話大好きです！今まで見てきたお話の中で1番好きです！これからも応援してます！ (2019年1月15日 21時) (レス) id: 8963f2aaa7 (このIDを非表示/違反報告)
u6Ba3WOCV4Wy1ch(プロフ) - そうなんですか！教えて下さりありがとうございます！秒で見ます！ (2018年5月31日 18時) (レス) id: 879a036e0d (このIDを非表示/違反報告)
ほしの(プロフ) - u6Ba3WOCV4Wy1chさん» じつは、続きを連載中です|ω･`)ちらっ リンクしてなくてすみません、、、！＊キミの担当社員 という作品が続編になっているのでお時間があれば覗いてみてください…！ (2018年5月30日 19時) (レス) id: f88f537235 (このIDを非表示/違反報告)
u6Ba3WOCV4Wy1ch(プロフ) - すっごく面白かったです！最後の書き方が良すぎて続きが見たくなります笑 (2018年5月30日 16時) (レス) id: 879a036e0d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ほしの
| 作成日時：2017年1月24日 10時
