＊窓口担当社員 ２ ryosuke.Y

■ ページ27

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親父は、思い立ったらすぐ行動。


考える前に動く。




…そんな性格で、

この会社を一代で築き上げた。





まぁ、そんな親父だから
業務時間外にこんな風に連絡してくることもしばしば。



その会社の恩恵にあずかってるのも確か。
何も言えない。






涼介「……に しても、


だるいなー……。」





急遽入った重役会議。


お前も出席しなさい。か…





涼介「アシタアサイチヤクニジカン…」





もはや呪文みたいなこの言葉は、

明日の仕事の前倒しを意味する。




もうちょっと、って思ったけど
Aさんも送ってかなきゃだし



そろそろ抜けないと。




今からの予定をざっと頭で組み立てながら
部屋に戻ろうとしたとき、


まだ手の中にあるそのケータイがまた、震えた。






最近物忘れが多くなってきた親父。
きっとまた何か重要なことでも思い出したんだろう。



んん、と声を出す準備を整えていざ出ようと画面に目をやると、
想像もしない文字が。








思わず2度見。




え、あの、ちょっと待って…え？え？！




にわかには把握できない状況で、


手には汗、
ドクン、と胸が脈打って
ゴクリ。喉が渇いて唾を飲み込む。




柄にもなく、こんなことで緊張してるなんて。


しかたねーよ。
『 ヤマダ 』としては、
待って待って待ち焦がれた相手だった。









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