殲滅隊隊長との仕事 ページ11
「グリムー」
「なんでしょうか。コネシマ様」
グリムはコネシマに呼ばれ、ふわふわの髪の毛に触る
最近気づいたことらしいが、コネシマの髪の毛は触り心地がとてもいい
なので、グリムはよくコネシマの髪の毛を触るようになっている
コネシマは特に気にも留めていなく、これが日常と言わんばかりの慣れっぷりである
「早く終わらせなあかん書類が…」
「喜んで手伝わせてもらいます」
ちなみに、グリムにも申し訳ないという気持ちはあるので、コネシマに頼まれたものはできるだけやるようにしている
「ありがとうな」
ニカッと笑った顔は、さすがグルッペンお墨付きのイケメンだ
普通の女性なら顔でも赤くしているだろう
「それで、何枚あるんですか」
「んー。13枚？」
グリムはその枚数に、怒りを通り越して呆れた
さぞかしトントンもお怒りだろう
提出日に一気に13枚の書類を出されるなんてたまったものではないからだ
「はぁ。次からは気を付けてくださいね」
コネシマの手から書類を7枚ほど抜き出し、向かいの机に並べて置く
「では、これから一時間で終わらせましょう」
「は！？この枚数を一時間で？」
グリムはニヤリと笑う
「いいですか、コネシマ様。やれないのではなくやるのです」
コネシマは顔を引きつらせる
グリムには、周りからは大天使といわれる堕天使の友人の面影があった
========
「はぁ、はぁ…終わった〜！」
「お疲れ様です」
コネシマが書類仕事をやっただけで息切れしているのは、グリムに相当しごかれたからだ
「コネシマ様、コーヒーはいりますか」
「あぁ、頼むわ」
グリムはコネシマの部屋のコーヒー豆を取る
コネシマは見かけによらずコーヒーが好きで、豆も自分の部屋にあるぐらいだ
グリムは部屋にあるコーヒー豆が好きだ
甘みと苦みのバランスがいいムンドノーボ種
フルーツのような香りがするモカ
上品な味わいのコスタリカ
全体的にバランスのいいブルーマウンテン
飲みやすいジャワなど、多くのコーヒー豆がある
(今日はブルーマウンテンにしよう)
コーヒーを淹れて、コネシマのもとへ向かう
「コネシマ様。お待たせしました」
「ありがとう」
二人はコーヒーを飲む
「ん。美味いな」
グリムは一礼をして、にこりと笑う
コネシマはその行動に驚く
「お前…初めて笑った」
「そうですか？ではこれからはもっと笑わせてください」
「おう！任せときや！」
部屋はコーヒーの匂いで飲み込まれる
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