Episode107 ページ8
尚も対峙するサリエルにサンダルフォンは説得を試みる。
「そもそも堕天司の実態は、ルシファーの陰謀を叶える――」
「いいんだ…もともと星晶獣は道具…自我は副産物にしか過ぎない。でも彼は僕を道具として扱わなかった。能力より僕の個性で任務を与えたんだ。だから、いいんだ」
「で、でもよぉ…！そういうのも利用目的だったんだぜ！？」
「当時の話はわかりませんが…とても酷い目に遭ったんですよ…！？」
ビィとルリアの説得にベリアルは薄く笑う。
「獣の価値観はキミ達とは少々異なる。首を突っ込むのは少々野暮だぜ」
「いいだろう…俺には約束がある。アンタが自分の意思で阻むのなら…」
サンダルフォンが天司長の力を開放する。
「この気配は…綺麗だ、まるで天司長のように…補佐官。サンダルフォンは強い。今の僕達では勝てない。僕が盾になっている間…君は傷の再生に努めるんだ」
「オーケイ、傷の再生ね」
サリエルの言葉にベリアルは笑う。サリエルがサンダルフォンと対峙するため、ベリアルに背を向ける。
「うん。その後は隙を見て退避を。何も心配は要らない。堕天司の一員として君は僕が守る――」
サリエルがサンダルフォンに攻撃をしようとした瞬間、突如サリエルの動きが止まる。
「…ッ！？」
「…」
サリエルの背後には、サリエルの羽をもったベリアルがおり、サリエルは苦し気にうめく。突然の出来事に理解が出来ず、唖然とする。
「きゃあぁぁぁ！？」
「なに…？おい、サリエル！何が起こった、アンタの羽は――」
サリエルの羽をもったベリアルが不敵に笑う。
「ご苦労サマ。だが二枚か、少ないな。サリィは四枚羽だった筈だけど」
「お前、何やってんだよ…？なんでサリエルの羽を奪ってんだよ！？」
「ほ、補佐官…？」
理解に苦しむ一行にベリアルは笑って平然と言い放つ。
「ケイオスマターの傷の再生には、アバターの特性が必要なんだよ。切り落とすって手もあるが…まぁ興味もあった。虚無の破壊衝動に染まった羽…そのコアを味わってみたかった」
「あ…ぁ…」
絶望的な表情を浮かべるサリエルに、優しく微笑む。
「アリガトウ。キミは本当に使える兵隊蟻だった。では良い“終末”を」
それだけ言うとベリアルは上空へと飛び上がり、サリエルは気を失う。
「サリエルさん！」
「ルリア、アイツの様子が変だ！サリエルの羽を取り込んで再生を…」
「待て、この異様な気配は…再生なんてモノの度を超えているぞ！？」
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ミレン(プロフ) - かなとさん» すみません、確認不足でした。ご指摘ありがとうございます! (2019年3月13日 21時) (
レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月13日 20時) (レス) id: 9e9dee48da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2019年3月13日 19時
