Episode138 ページ39
「ルシフェル様。俺こそ謝らせて頂きたいです。叛乱も災厄も…全て自分で蒔いた種に他なりません。なのに俺は貴方やAを責め、自分の心ばかり喚いて、ついにカナンで起きた悲劇を招いた。本当に俺は…詫びる言葉さも…」
「僕も…原初の叛乱の時のことがあったのに…貴方を守れず…僕のせいで貴方を」
「私の事はいい。君達の劣等感に甘んじていた私の――」
「駄目ですよ。罪は罪だと自分で認めないと。真の意味で贖罪をする為に」
「じゃないと、僕達は本当の意味で災厄を終わらせることは出来ないんです」
「サンダルフォン…A…」
一瞬悲し気な顔をしたルシフェルだったが、すぐに真剣な表情に変わる。
「わかった。だが覚えておいてくれるか。世界中の人々が許さずとも、幾星霜の時の中で憎まれようとも、君達という存在は永遠に私の安寧だ」
「永遠…」
「安寧…」
「ありがとうございます。その言葉を胸に刻んで生きていきます」
「サンダルフォン…」
サンダルフォンの言葉にAは驚く。
『…全て終わったらどうするんだ？』
『俺は…あの御方の所へ逝きたいと思ってる』
『なんだ…一緒か。それはよかった』
『合わせる必要はないんだぞ』
『二人のいない世界に僕がいられるとでも？』
かつて、本気で願ったルシフェルとの再会。そして、Aの心境も変化していく。そんなAにルシフェルは顔を向ける。
「Aは、どうかな？」
「僕は…手のかかる友人を支えたいと思います。どうやら寂しがり屋みたいですからね」
「なっ…」
「フフ…頼んだぞ、天司長。そして、補佐官」
「はい！貴方の存在も永遠に俺達の光です」
「ふふふ…」
ふたりの様子を見たルシフェルは安心したように微笑むのだった。
「あぁところで…珈琲のおわかりは？」
「あ、はい！では今度は俺の腕前を――」
『お〜い…！目を覚ませ、サンダルフォン！A！』
『おねがいです！起きて、サンダルフォンさん、Aさん！』
「…」
「…ッ」
突如聞こえた仲間の声に、二人はカップに伸ばした手を止める。
「いえ…やっぱりそろそろ帰ろうかと…」
「僕達の今の居場所に…」
「そうか…」
サンダルフォンとAは、寂しさを押し殺して帰る決意をする。そんな二人の様子を見てルシフェルは穏やかに微笑む。
「わかった。今の君達には現世に帰る術がわかる筈だ。心のままに羽を伸ばすといい」
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ミレン(プロフ) - かなとさん» すみません、確認不足でした。ご指摘ありがとうございます! (2019年3月13日 21時) (
レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月13日 20時) (レス) id: 9e9dee48da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2019年3月13日 19時
