Episode133 ページ34
サンダルフォンの言葉に、一行が驚いていると、突如何もない空間から声が響き渡る。
『空の民――勇敢なる騎空士達よ――』
「あぁ…！？今度は何だってんだよ！」
ラカムが苛立たし気に声をあげる。しかし、その声は気にする様子もなく淡々と答える。
『説明する時間はありません。此処は直に転移が始まります。その前に貴方達は急ぎ脱出を――」
「ちょ、ちょっち！脱出の方法も教えなさいよ！」
『次元の狭間の他に、彼を永遠に縛る術はなかった――貴方達の尽力に感謝と祝福を――』
「おいコラ！感謝と祝福より船でもよこせ！」
一方的に話を切り上げた謎の声に、不満ばかりが募っていく。しかし、その声の気配は既に消えてしまっていた。
「気配が消えたわね…でもどこかで聞いたような…」
「あぁ…敵意めいたモノはなかったな」
「まぁ墜落は止まったんだ。今は脱出の方法を考えようぜ！」
「はい！シェロさん達に救援の艇を――」
「おまたせ。救援に来たぜ」
一行の前に現れたのは、空の底に堕ちたはずのベリアルだった。サンダルフォンは、剣を抜き、団員の前に立つ。
「貴様…！生きていたのか！？」
「フフフ…だって狡知だもん。だが正直に言えばギリギリだ。体力温存で騎空艇に乗って来たりね」
「てんめえ…そんなの信用する訳ねぇだろ！」
「カッカするなよ。オレは本当に救援に来たんだ。勿論ファーさんのね」
「…」
ベリアルの方に、ベリアルは目を向ける。ルシファーはまだ息はあるが、かなり体力が消耗して衰弱していた。
「ルシファー…さんの？また悪い計画を立てる気ですか！」
「ファーさん次第さ。ではここで商談だ。オレ達を見逃して貰えないか？その代わりキミ達には船を渡そう。お互い体力も時間も残り僅か…泥仕合に興ずるより平和的だろう」
「巫山戯けるな…！」
「オレの気配でわかる筈だ。今回は本当に参ってるんだよ」
もう時間がないかというようにエテメンアンキが振動する。
「特異点。キミはすでに答が出ているんだろう？」
グランは振り返り、仲間達の満身創痍の姿を見る。そして、改めてベリアルの方へ向き直ると、艇を止めてある場所を尋ねる。
「艇はどこにあるの？」
「アリガトウ。通路の出発点にロープを張った。その先を辿ると見えて来る筈だ」
「グラン…でもオイラも賛成だぜ」
「はい…あの、サンダルフォンさんは？」
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ミレン(プロフ) - かなとさん» すみません、確認不足でした。ご指摘ありがとうございます! (2019年3月13日 21時) (
レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月13日 20時) (レス) id: 9e9dee48da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2019年3月13日 19時
