Episode103 ページ4
「何も思わなかったんだ！友達が酷い目に遭ってるのに何も！」
≪ギィ…？≫
ハールートの言葉にアズラエルの動きも止まる。
「何も…」
「ふたりのせいではない…指教の者には能力制限が掛かっておる。咎は妾にあるのだ。今日まで何も対処できなかった妾に――」
「制限なんて関係ないよ！」
「…」
ハールートの気迫にミカエルはそれ以上何も言えず、ただ立ち尽くす。
「ミカエル様。私達も違和感の自覚はあったんです。でも私達は何も問わなかった…だけど本当は問わないと駄目だった…ごめんなさい、ふたりとも…」
≪ウゥ…？≫
二人の声が届いたかのように、アズラエルの動きは完全に止まっていた。
≪アァ…ウアァァァ…！≫
「アズラエル！？」
突如叫びだしたアズラエルだが、すぐに収まる。
『ミカエル…様…は〜とま〜もいる…ね？』
「この言葉は…！？」
「イス！」
『皆の気配がする…うちには見えないけど…わかるよ…ごめんね…皆に色々迷惑を…』
「いいんだ！君達が謝る事なんてないよ！」
「うん…うん…ふたりにまた会えて嬉しいわ…」
イスラフィルの声に、双子の天司は涙をこぼす。
『ん…もっと皆と一緒にいたいよ…でも…うちがいる間にいかないと…』
「なんだと…？何をするつもりだ、イスラフィル！」
不穏な言葉を察知したミカエルが問うが、何も答えない。やがて、イスラフィルの声はアズラエルへと向けられる。
『アズ…聞こえてる…？疲れたでしょう…？ずっと暗闇に溺れて…何もかも敵に見えて…このままだと皆を傷つける…世界が酷いことになっちゃう…そうなる前に一緒に眠ろう…？』
「眠る…？まさか君は――」
『その双剣を胸に…最後の力を振り絞って…』
「だ、駄目！そんなのは絶対に嫌――」
『ありがと、おやすみなさい――』
「馬鹿者――」
ミカエルが制止しようと飛び出すが、一歩間に合わず目の前で虚無の力を持った双剣で自らの身を引き裂く。
「…ッ！」
「嘘だ…こんなの嘘だ…」
「嫌ぁぁぁぁぁぁぁ…！」
双子はしばらく泣き崩れたが、ある一点を境に立ち上がる。
「アズをイスを…こんな風にした奴を許さない！」
「えぇ…ふたりの敵は私達が必ず…！ミカエル様、私達に任せていただけませんか？」
「しかし…」
「ミカエル様は、特異点やサンダルフォン、Aの所に行かないと駄目なんです！お願いします！」
「…わかった。任せよ」
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ミレン(プロフ) - かなとさん» すみません、確認不足でした。ご指摘ありがとうございます! (2019年3月13日 21時) (
レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月13日 20時) (レス) id: 9e9dee48da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2019年3月13日 19時
