Episode110 ページ11
ベリアルの一撃により、Aの羽が消失する。事態を重く見たミカエルは、再度サンダルフォンに向き合う。
「サンダルフォン。力不足は当然だ。あの御方の代替など誰にも務まらぬ。だが貴様の代替もまたAが貴様を信じるように誰にも果たせぬ。貴様は貴様自身の願った未来を進め」
「俺自身の願い……」
しばし思案した後、グランに向き直る。
「特異点。ミカエル達と物陰に避難を」
「は、はい…！でもサンダルフォンさんは…？」
「俺は奴を――」
羽の力を取り込んだサンダルフォンに光が纏う。その様子を見てベリアルもAへの攻撃の手を緩める。
「ほお？この気配は例の災厄の時の…四大天司がサンディに委ねたか。だが今は天司長の力を収めた身体だ。ちょっと安定するとは思えないなぁ」
「馬鹿いえ…災厄の時だぁ…？んなもん…今のアイツには比になんねぇよ！！」
Aが建て直し、攻撃を仕掛ける。それと同時にサンダルフォンの背には極彩色の羽が生えていた。
「――…終わらせてやる。天使と堕天司の因縁を…そして俺と貴様の因縁を！」
極彩色の羽を携えたサンダルフォンはベリアルに再度挑む。Aを掴むベリアルの腕に、斬撃を飛ばす。
「A、下がっていろ！ここは俺が何とかする！」
サンダルフォンはAを救出すると、ミカエルの方へ投げ飛ばす。
「ぐ…遠慮もクソもない…」
「大丈夫か…A。すまぬ、少々時間が掛かってしまった」
「構わない…けど、あいつを滅ぼすには僕の力が――ッ！？」
起き上がろうとすると、脇腹に痛みが走る。
「クソ…やられた」
「はわ！Aさん！！」
Aの脇腹からは血が滴っており、再生することはない。
「…虚無の力か！治療が先だ、A！」
「…いや、この傷はベリアルの言う通り、ケイオスマターによって回復ができない。ルシフェル様が死んだのも…これのせいだ」
「しかし…」
Aは、少しの間考え込むと、ルシフェルの愛刀をミカエルに渡す。
「これを」
「…？貴様、何を…！」
「アイツが言ったんだ。ケイオスマターの傷の再生には、アバターの力が必要だって」
「まさか…！」
Aは自らが顕現した剣で自らの羽を切り落とす。突如、Aからは黒い力が沸き上がっていく。
「きゃあ！な、何ですか…この力は！」
「お、おい！大丈夫かよ！？」
「ベリアルとはまた違う、虚無の力――カラの天司の力だ！」
そういうと、Aはまた飛び去って行くのだった。
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ミレン(プロフ) - かなとさん» すみません、確認不足でした。ご指摘ありがとうございます! (2019年3月13日 21時) (
レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月13日 20時) (レス) id: 9e9dee48da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2019年3月13日 19時
