Episode28 ページ41
「自分の仲間を…なんだと思って…ッ」
「仲間…？笑わせるな。利用し、扱うためだけの存在であり、捨て駒だ」
「捨て…駒…？」
男の言葉にサンダルフォンが反応する。
「ああ、そういえばそこの天司長は捨て駒だと言われていたな。アンフェルは星の民を捉えて改造したが…俺には少し物足りない」
「貴様…ッ！」
剣を手に単身突っ込むA。ジークフリートがまたも間に入り、阻む。
「どけぇっ！」
押しのけ、男の元へ向かうが、倒したはずのジークフリートに足をつかまれる。
「なっ…」
「A！」
勢いよく転倒してしまい、地面へと突っ伏す。すぐに顔を上げようとするが、ジークフリートに抑え込まれる。
「なぜ…なぜだ！何がお前をそこまで変えた！」
「君は…運が良かっただけさ。研究室でルシフェルに可愛がられた。そして仲間にも…羨ましいじゃないか。この世界を滅ぼしも壊しもしない…のっとってやるのさ」
「そんなことを聞いてるんじゃない！貴様はッ、ルシフェル様の補佐官だっただろう！！」
「なっ…」
初めて聞く話に驚く。なおも笑みをたたえる男は、Aの傍まで歩み寄ると、見下ろす。
「ルシファーもルシフェルも下らない…俺は、好きに生きたいのさ」
「てめぇ…」
「しかし…非常に気に食わない」
サンダルフォンに顔を向けた男は、急接近する。突然のことに対応の遅れたサンダルフォンは、男の剣を受ける。
「ぐほぁっ…」
「サンダルフォン！」
「ッハハハハ！新しい天司長もこの程度、空の世界は終わりだぁ！」
「…」
Aの中で何かが切れる。自分を押さえつけるジークフリートを容易く弾き飛ばし、魔力の鎖で押さえつける。
「ほう…？」
「貴様…この世界に手を出したことを後悔しろ」
Aの手には黒く光る剣が現れる。ルシファーとは比較にならないほどの絶望的な力に、サンダルフォンはなくなりそうな意識をなんとか保ち、声を出す。
「やめ…ろ…」
「そうだな…貴様の事はルシフェル様も気にしておられた。唐突にいなくなり、ルシフェル様に剣を向け、空の底へ落とされたかと思っていたが…まさか生き延びてこようとは」
「思い出話をしたいのか？」
「…」
Aは右手を横へ振り上げる。その瞬間轟音を立て、壁に亀裂が入る。威嚇でもなく、見せしめでもなく、ただ怒りのやり場の見つからないAの感情だった。
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ミレン(プロフ) - よせふさん» おおお！ありがとうございます！家に帰ったらすぐ取りかからせて頂きます！もし気に入っていただければまたリクエストください! (2019年4月2日 11時) (
レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
よせふ(プロフ) - はじめまして、もしよろしければルシフェル様とサンダルフォン、主人公の3人が中庭でほのぼのしているお話が見たいです…！二人と仲良しな主人公が見たいです！ぜひ！！ご検討ください！！ (2019年4月2日 1時) (レス) id: f12f54b1ee (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - 大真面目にコメントください (2019年4月2日 0時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2019年3月29日 23時
