Episode20 ページ33
「サンダルフォン、飛んでいこう。ここじゃ靴の音が響く」
「そうだな」
羽を顕現させたAとサンダルフォンは、奥へと進んでいく。途中、気配を探りつつ進んでいくと、目的の場所までたどり着く。
「…やっぱり、牢獄の周りは見張りがいるか」
「サンダルフォン、ひきつける事はできるか？」
「フン、倒せばいいのか？」
「あまり激しくしなければ」
剣を抜いたサンダルフォンは姿を見せ、わざと追跡できるように逃げる。その間に牢獄へと駆け寄ると、そこにいたのはランスロットとパーシヴァルのみだった。
「おい…おい…！」
「ん…」
「目を覚ませ、ランスロット」
鍵を破壊し、扉を開ける。気を失っていたランスロットを起こすが、ランスロットの意識は定まらない。
「…先にパーシヴァルか」
パーシヴァルも気を失っており、ランスロットと同じように起こす。うっすらと目をあけたパーシヴァルは、Aの姿を見て驚く。
「なぜ…お前がここに…ッ！？」
「傷が痛むなら無理をするな」
「見張りはどうした」
「サンダルフォンが相手をしてる」
「そうか…」
苦々しい顔をしたパーシヴァル。そしてランスロットに駆け寄ると、ゆすり越す。
「おい、ランスロット。いつまで貴様は寝ているつもりだ」
「う…あれ、パーシヴァル？」
「出るぞ。A達が来た」
「…！あぁ、すまない…こんな事になるなんて」
「おおよそ事情は理解してる。国王と氷皇を救いに行くぞ」
「兄上…」
「カール国王様…」
二人とも、決意をしたように顔を上げる。牢屋から出た二人は、乱れた服装を整え、真剣な表情になる。
「A、無理を承知で頼みたい」
「ん…？」
「剣を２本、借りれないか？」
「いや、ランスロット…これは普通の剣だから双剣は無理だ」
「いいや…俺とパーシヴァルで一本ずつだ」
「…！？」
驚いていると、ランスロットは自信ありげにAを見る。
「これでも一国の騎士団長だ。自分の国ぐらい守らせてくれ」
ランスロットの言葉に、Aは首を振る。
「それでも、この剣を貸すことはできない」
「しかし…」
「これはルシフェル様のなんだ。だからこれを貸すことはできない。だから――」
Aは両掌を出すと、何やら光を集める。そして手に現れたのは剣と双剣だった。
「僕の加護がある剣だ。パーシヴァルにはミカエルの、ランスロットにはガブリエルの魔力がある」
「…恩に着る」
「ありがとう」
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ミレン(プロフ) - よせふさん» おおお！ありがとうございます！家に帰ったらすぐ取りかからせて頂きます！もし気に入っていただければまたリクエストください! (2019年4月2日 11時) (
レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
よせふ(プロフ) - はじめまして、もしよろしければルシフェル様とサンダルフォン、主人公の3人が中庭でほのぼのしているお話が見たいです…！二人と仲良しな主人公が見たいです！ぜひ！！ご検討ください！！ (2019年4月2日 1時) (レス) id: f12f54b1ee (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - 大真面目にコメントください (2019年4月2日 0時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2019年3月29日 23時
