Episode47 ページ48
四大天司の総攻撃により、徐々にアバターは弱体化する。
「今だ特異点、ヤツにとどめを！空の未来を切り拓くのだ！」
グランは頷き、剣をかまえる。
「案内してやるよ、団長殿」
「A…！お願い！」
グランを抱え、アバターのもとへと降り立つ。
「任せたぞ！」
「やぁぁぁあ！」
グランはアバターに猛攻をし、ついにアバターの心核であるコアに斬撃をいれ、貫く。
「コアは貫いた！そのまま切り離せェ！」
ウリエルの言葉にうなずき、思い切りコアを切り離す。グランの攻撃にとり、コアに決定的な一撃を見舞う。
「ルリア！」
「はい…！始原の竜、闇の炎の子。汝の名は……バハムート！」
≪――――――！≫
「やったか！？」
バハムートの咆哮による一撃でアバターは完全に消失する。やがて、カナンの景色は以前の穏やかな景色へと変化していく。
「その、ようだ…」
「フッ…流石だな」
これにより、天司とルシファーの遺産との因縁に終止符が打たれる。グランを船まで送り届けると、四大天司が船の上へと降り立つ。
「…A」
「また、説教か…？」
「当然だろう！」
「…えぇ！？どうしてAさんが…」
ミカエルの激高に、全員が驚く。わかっているのは四大天司とAだけだった。
「そんな怒られることした覚えはないけどなぁ…」
「黙れッ！貴様、自分の命をなんだと思っておる！結果的には何事もなかったが、天国の門を破壊し、代替機能もない貴様がエーテルを安定などさせようと思えば、死んでもおかしくはないぞ！」
「う…」
「じ、じゃあ…あのでっけぇ門を破壊したのは黒い姉ちゃんだったってことか…？」
「そうね。Aのおかげでここまでこれたけど、もう少し考えないと。あなたは大天司なのよ？」
「えぇ！？」
ガブリエルの言葉に、一同驚く。苦笑いしたのはAだった。
「いや…まぁ、そうだけど…」
「Aって、えらい奴だったのかぁ！？」
「一応、ね。羽が六枚あるのは偉いやつなんだよ」
「おいおい、お前さん…そういうこと言ってると―――」
「貴様…反省しておらぬようだな」
「げっ…！」
「妾が一生こき使ってくれるわ、覚悟しておれA！」
ミカエルの手がAを掴みかけたとき、何者かがそれを阻む。
「…サンダルフォン…？何のつもりだ」
「Aは俺の副官になった。君達に渡す権限はないよ」
「ぐ…」
「まぁ、新天司長様の言葉だし、ね？ミカちゃん」
「ぐ…勝手にしろ」
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作者名：御煉 | 作成日時：2019年3月3日 20時
