真実の愛。【ONEPIECE】 (ページ2)

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生まれてこなきゃページ2

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エース「A、起きろ。朝だぞ。」

『ん……ぅん、』

エース「オイ！！！」

『うるさい……わかってるよ……』

過去の話をしよう。
今から10年前、つまり私が10歳の時の話だ。

彼、エースは海賊王の子ども。そして、私は海賊王の右腕だった男の子どもだ。私たちはこの世界で生きていてもいいのか、何度も葛藤を重ねて生きてきた。きっと必要とされていないから。

まだ赤ん坊の頃、母は亡くなり、父であるレイリーは海軍中将ガープに私を預けた。そのガープは私にとって祖父のような存在だ。だが、海軍中将ともあろう男が子育てに時間をかける時間などなかった。だから連れてこられたのがこの山賊一家。

その二年後、エースがここにやってきた。

エース「朝からそんな暗い顔すんな。」

『……ごめん、』

エース「お前は生まれてこなきゃよかった人間なんかじゃねェよ。もし何かあったらおれが守ってやる。」

『わたしのほうが年上だよ？生意気。』

エース「うるせェ。」

『エースだって、生まれてきちゃダメな子なんかじゃないからね。』

そう言うと、いつも険しい顔が少しだけ穏やかになったような気がした。わたしはエースのことを一番わかってあげられるし、エースもわたしを一番わかってくれる。

この関係がとても心地よかった。

エース「行くぞ、A。」

『うん。』

エースはわたしをよく守ってやると言うけど、わたしは海の秘宝と呼ばれる悪魔の実の能力者だし正直強いのはわたしのほうだと思う。

でもエースが言いいたいのは、きっとそういうことじゃなくて。女であるわたしを男して守りたいと思ってくれてるんだって、ちゃんとわかってるよ。わたしたちはお互いがお互いにとって大切なんだ。

サボ「お、来たか！A、エース。」

エース「よォ。」

『サボ！』

サボとはいつ出会ったか、あまり覚えていない。
けど、長い付き合いだと思う。

エースがわたし以外に唯一心を許している相手。

二人は大人になったら海賊になるのが夢らしい。だからそのために財宝を集めている。わたしはそのお手伝い。

すごいな、わたしには夢も何もないや。

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