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Oside
静かな空間に、ただ波の音だけが響き渡る
並んで座って水面を眺めながら、俺達は個々に思考に沈んだ
隣の彼は、ぼんやりと海を見つめている
何を思っているのだろう
暫くそうやってゆっくりとした時間を過ごしていると、相葉ちゃんが気怠げな瞳を向けてきた
「ねぇ、大ちゃん…」
力無く紡がれる言葉に無言で先を促すと、誤魔化しのない素の瞳が瞬いた
空虚を映す、ビー玉のような瞳
「俺は…」
彼が何を言おうとしているのか分かって、俺はそれを遮るように言った
「相葉ちゃんも、信じてるんだろ？
だったら、それで良いんだよ」
何かを堪えるようにくっと眉を寄せ、唇を引き結んだ彼の背に、そっと手のひらを押し当てた
彼はきっと、己がこの世界において相応しいのか問おうとした
問うてはいけない、禁断の言葉
口にさせたくは無かった
彼が進んできた道は、正しく人間の"それ"
生きてきた道を
今を
己を
誇れ
「大ちゃん大ちゃん！！また釣れた！」
「もぉ〜、なんで相葉ちゃんばっかなんだよ〜」
ポイントへ着いて釣りを始めたら、面白いほどに相葉ちゃん魚がかかる
全部持って行かれている気がする…
「大ちゃんきてる！！」
「え？ああ！きてる！」
「頑張れ！いけ！」
一人がかかったら二人でわいわい騒ぎ、魚を見て感想を言い合って
二人なのに凄い騒がしくて、でも凄く楽しかった
「相葉ちゃん、新鮮が一番だからね」
「捌けるの！？」
「釣り人は誰でも捌ける！」
釣った魚をその場で捌き刺身で食べると、彼は目をまんまるにしてこくこく頷いた
嬉しそうに頬を膨らませて魚にぱくつく彼に、俺も多幸感に満ち溢れる
「ぷりぷりだね！
釣りたてってこんなに弾力あるんだ！」
「魚はやっぱ、刺身が魅力を一番理解できる食べ方だよ」
そう言いながら刺身を食べ終え、帰路に着く
その道すがら、彼が言った
「ねぇ大ちゃん
帰ったらさ、このお魚で俺に料理作らせて」
「相葉ちゃんが？」
「お礼、させて」
ふんわりと笑った彼に、陰りは無かった
「何のお礼？」
俺は彼に対し、莫大な量の恩を抱いている
けれど、俺から何かを彼にしてあげた試しがない
「色々と、ね」
意味ありげな笑みを浮かべた彼は、そのまま海原に視線を戻した
広大な海を見つめる彼の瞳は、誰よりも美しく輝いて波を瞳に映していた
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櫻宮 - おぉ、共同生活という名のシェアハウス笑笑空きありますか？私も入りたいです！笑...何やら不穏な感じがしますが彼を信じます。更新楽しみです！ (2021年9月20日 18時) (
レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - そして赤き梟Red owlとの対峙。相手は"死神"こと相葉雅紀。どうなるのか続き楽しみです！ (2021年7月9日 13時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 久しぶりの大量更新感謝ですm(_ _)m大野さんの闇ニノの闇風間の闇そして彼の闇。少しずつですが明らかになってきていますね。ニノは相変わらずゲームが強くて大野さんは船を運転できて本家さんたちとリンクするところがあって嬉しいです！ (2021年7月9日 13時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
エリン(プロフ) - 櫻宮さん» 櫻宮様、いつも応援して下さりありがとうございます！櫻宮様に楽しんで頂けていると感じ、常に励みとなっております。まだまだ先は長いです笑。お付き合い頂ければと思います！ (2021年3月26日 15時) (レス) id: c94e130b17 (このIDを非表示/違反報告)
エリン(プロフ) - るなさん» るな様、コメントありがとうございます！書いている中で不安に思うこともあるので、そのように評価して頂けて大変嬉しいです！今後もるな様に楽しんで頂けるよう尽力致します！ (2021年3月26日 15時) (レス) id: c94e130b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリン | 作成日時：2021年2月26日 16時
