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Sside
他の客に笑いかけたり、静かな表情でグラスを拭く相葉くんを眺めながら、俺はカクテルを傾けた
そうする内に客は帰っていき、いつの間にか客は俺一人になっていた
「今日は店じまい？」
「そうだね」
最後の客を見送っていた相葉くんはそう言って扉に『Close』の札を掛けて戻ってきた
「まだ何か飲む？」
「いや、いいや」
手元に残るエッグノッグを微かに持ち上げて言えば、相葉くんは自分の分のウイスキーを持ってきて傍らに座った
「そう言えば、翔ちゃん」
「ん？」
すっかりオフモードになった相葉くんが、ことりと顔を傾げて問いかけてきた
「翔ちゃんってさ、他に服、持ってないの？」
「服？」
そう言われて、改めて自分の姿を見下ろす
着るのが楽な白のTシャツに、何年か前に買ったジーンズ
お洒落してみようと思っても、やはり着やすさを重視してしまい、いつの間にかクローゼットには同じような白のTシャツが何枚も重なっている状態になってしまった
休日に来るときはいつも同じ格好だから、相葉くんは不思議に思ったんだろう
「あんまり持ってないかなぁ
たまには変えてみようと思っても、結局これに落ち着いちゃう」
男らしくストレートにぐいっとウイスキーを飲むのに、こちらをきょとんと見てくる表情は子供のようにあどけない
「勿体ないよ
せっかくそんなイケメンなのに…」
「えー、そうかな？」
「残念イケメン」
「今なんて言った！？」
聞き捨てなら無い言葉に目を剥いてツッコむと、楽しそうに彼は笑って、じゃあさ、と呟いた
「一緒に…その…買いに行かない…？」
今までの弾んだような声から一転、何かに怯えるように発せられた音に目を丸くする
見れば、どこか緊張した面持ちで相葉くんは俺を見ていた
その顔を見て、合点がいった
ああ、そうか……
一人で生きてきた彼には、友人と出掛けること自体が未知数の世界なのか
いくら気が抜ける相手だとしても、松岡達は友人と言うより仕事仲間だ
こうやって誘うのも初めてなのだろう
そう思い至った瞬間、胸に広がったのは単純な喜びだった
彼が、殻を抜け出す一歩を踏み出そうとしている
「よっしゃ行こう！相葉くん選んで！」
自分の顔が嬉しさで溢れている自覚がある
けれど、そんな俺の前でほっとしたように笑う彼の笑顔の方が、もっと嬉しさで溢れていた
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櫻宮 - おぉ、共同生活という名のシェアハウス笑笑空きありますか？私も入りたいです！笑...何やら不穏な感じがしますが彼を信じます。更新楽しみです！ (2021年9月20日 18時) (
レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - そして赤き梟Red owlとの対峙。相手は"死神"こと相葉雅紀。どうなるのか続き楽しみです！ (2021年7月9日 13時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 久しぶりの大量更新感謝ですm(_ _)m大野さんの闇ニノの闇風間の闇そして彼の闇。少しずつですが明らかになってきていますね。ニノは相変わらずゲームが強くて大野さんは船を運転できて本家さんたちとリンクするところがあって嬉しいです！ (2021年7月9日 13時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
エリン(プロフ) - 櫻宮さん» 櫻宮様、いつも応援して下さりありがとうございます！櫻宮様に楽しんで頂けていると感じ、常に励みとなっております。まだまだ先は長いです笑。お付き合い頂ければと思います！ (2021年3月26日 15時) (レス) id: c94e130b17 (このIDを非表示/違反報告)
エリン(プロフ) - るなさん» るな様、コメントありがとうございます！書いている中で不安に思うこともあるので、そのように評価して頂けて大変嬉しいです！今後もるな様に楽しんで頂けるよう尽力致します！ (2021年3月26日 15時) (レス) id: c94e130b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリン | 作成日時：2021年2月26日 16時
