瞬く双星 ページ27
『ひなたさん、次のライブなんですけどー……』
それはAがコズプロに来て二日ほど経ったある日の朝のこと。
コズプロではAは企画の立案よりも茨の手伝い、書類仕事や他職と連携する仕事を任されており、その日はちょうどそれに慣れてきた頃だった。
それ故の油断もあったのかもしれない。
「あー星見さん、俺ゆうたです」
『え』
「ひなたは俺！ピンがピンクの方です。あはは、間違えやすいですよね〜俺達」
ひなたはそう言ってフォローしてくれたが、Aは嫌な汗が止まらなかった。
朔間の二人を間違えたとき、零は怒るどころか喜んでくれたがあれは例外中の例外だ。その時にもっと反省しておけば、と心の底から後悔する。
『ご、ごめんなさい！！もう二度と間違えないのでっ！』
「いや、別にそこまでしてもらわなくても〜……」
ゆうたは苦笑いしながらそう言ったが、呼び間違えた瞬間に彼の表情が凍りついたのをAは見逃さなかった。
……少し話が逸れるが、星見Aという人間は人の負の感情に極めて敏感だった。
ご機嫌取りが上手いのもそれ故である。クラスに一人はいる、どこまでやったら相手が怒るか、悲しむかを本能的に理解しているタイプだ。
だから、今の自分の失敗がゆうたの“一線”を越えてしまったことにも気づいてしまっていた。
『つ、次には完全に見分けられるようになるので！ああああ本当にごめんなさい！！』
「星見さんってば、別に俺もゆうたくんも怒ってないですよ？ね、ゆうたくん」
「う、うん……」
そんな二人の声なんてAの耳にはもうほとんど届いていなかった。
要件だけ伝えて二人と別れた後、Aは足早に茨の元へ向かう。
『茨さん！昨日提出した資料って、』
「嗚呼、指示通りに出来ていましたよ！本当に貴女には頭が上がりませんなぁ！」
『じゃあ休憩時間中シアタールームに籠ってもいいですか』
その口調、語気に違和感を覚えパソコンから顔を上げれば、Aはもう「いいえ」なんて一切言わせる気がなさそうな顔をしていた。
「もちろん構いませんよ。というか貴女、昨日凄まじい速さで仕事を終えているんで今日は確か特にすることありませんよ」
『えっありがとうございます！』
そう言うや否やポケットから地図を取り出し、それを見ながら駆けていく姿に、まさか本当に上がるとは思っていなかった仕事人間こと茨は目を丸くした。
「今日猊下の出る特番とかやってたか……？」
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紅鮭@くじら(プロフ) - 甘風さん» 星見のキャラを気に入っていただけてすっごく嬉しいです〜！ありがとうございます(..›ᴗ‹..) 更新がんばります！！ (2022年12月9日 16時) (
レス) id: f1236c4d6f (このIDを非表示/違反報告)
紅鮭@くじら(プロフ) - みるタピさん» コメントありがとうございます！そろそろ更新速度戻す予定なのでこれからもよろしくお願いします！(⑉• •⑉) (2022年12月9日 16時) (レス) id: f1236c4d6f (このIDを非表示/違反報告)
甘風 - とっても面白くて好きです！更新頑張ってください！星見ちゃんのキャラが良い...！ (2022年12月5日 23時) (レス) @page33 id: e3065dc72d (このIDを非表示/違反報告)
みるタピ(プロフ) - とても楽しんで読ませていただいています！テスト大変だと思いますが頑張ってください！ (2022年12月5日 18時) (レス) @page33 id: c5e7b71543 (このIDを非表示/違反報告)
紅鮭@くじら(プロフ) - 立花さん» 立花さん、コメントありがとうございます！！正直ギャグには全然自信がないのでそう言っていただけて嬉しいです！笑 更新がんばりますね〜！！ (2022年9月30日 21時) (レス) id: f1236c4d6f (このIDを非表示/違反報告)
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