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A組の前まで来ると賑やかさが一段と強かった。
入学式から今日まで。
俺は出張でA組のみんなに会えへんかった。
相澤くんは誰も退学処分にせえへんかった言うてたけどなぁ…。
「ほんまに誰も退学処分にしてへんよね？？」
「してねぇよ」
「ほんま？ほんまに？」
「時間だぞ。お前ら静かにしろ」
「無視か〜…」
よよよ、と泣き崩れるフリをしても誰も見てへんかった。
なんともいたたまれへん。
「連絡事項の第1としてお前らの副担任紹介するぞ」
「えっ？副担任なんているんですか？」
「うちの校風は自由。副担任の有無もそれぞれのクラスの自由だ。
ってな訳だ。さっさと入って自己紹介しろ」
この瞬間が来た。
俺は教室に恐る恐るかつ大胆な1歩を踏み出す。
「おぉー…綺麗な先生だー…」
「誰だあの先生」
「え、まさか知名度０やの？自分」
ヒーローやねん。
一応プロヒーローやねん。
実績的にプロヒーローとして認定されているんやけど。
「マジか…！！プロヒーローのスケープゴートだぁ…！」
「！俺の事知ってはるん？」
「勿論ですよ！
プロヒーローの中でも珍しい戦闘を主体としない救助、補助専門のヒーロースケープゴート！
その個性を知ってる人は限られていて様々な憶測が飛び交っている！
その華やかな容姿や穏やかな物腰から若い女性たちの間で大人気のヒーローですから！！」
「君、えらい知ってるなぁ。名前教えてや」
「ぼっ、僕は緑谷出久、です！」
「出久くんやね。ええ名前やない。
じゃあ自己紹介でもしときましょか。
選率Aや。補助ヒーロー、スケープゴートでもあるやさかい。あんじょうよろしゅう。
えぇっと、あと何話せばええんやろ。
……うぅん…。あっ、せや。
保険教諭補佐が主な仕事や。怪我しぃたらいつでもおいで」
ニコニコ笑いながら手を振る。
生徒達からの視線はキラキラとしていたり疑ってる目をしていたりこそばゆい。
相澤くんに目で終わったとだけ伝えると彼は寝袋を取り出しながら指示を出す。
「今日の時間割各自確認しとけよ。
チャイムなるまで自由にしろ。あとは任せた」
「……えっ、ちょ、待ってや相澤くん。
まさか俺だけにするつもりやないやろ？な？
………嘘やろ…マジ寝しよった…。
…え、俺、どないすればええん…？
………し、質問タイムでもしよか？」
あまりにも頼りない声が出た。
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鯱の助(プロフ) - 京美人に釣られて一気読みしてコロリと落ちました…べらぼうに好きです。だいぶ前の更新で止まっているので旬が過ぎてしまったのかもしれないと思いつつ、読みたいという一心で更新が来るよう祈っています…失礼しました。 (2021年10月25日 3時) (
レス) id: 6ff457e429 (このIDを非表示/違反報告)
セイラ(プロフ) - 主人公が好みすぎて最高です(笑 大変だとは思いますがこれからも頑張ってください！応援しています！！ (2020年4月26日 5時) (レス) id: 5ca5505410 (このIDを非表示/違反報告)
はす(プロフ) - 続きが気になり過ぎて……更新頑張って下さい！！！ (2020年3月30日 0時) (レス) id: ea36bea7ab (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - これをみて下さっていることを祈っています。本当に面白くて、何度も読んでいます。ご事情も色々とあると思いますが、いつか更新を再開してくださると嬉しいです。 (2020年2月11日 11時) (レス) id: 595b98bf42 (このIDを非表示/違反報告)
アイウ - 更新待ってます！無理をしない程度に！できれば早く！(言動の不一致) (2019年9月23日 7時) (レス) id: 5fd2a8746a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひねのみ | 作成日時：2018年11月26日 15時
