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第1話 ページ2

虫も鳴かない静かな森のなか。



俺、舞柱の神楽坂Aは、道に迷っていた。



いや、確かに俺は柱だ。仕事はすぐに終わった。だが柱だけど鎹鴉ともはぐれたら道にも迷う。



俺は一刻も早く町へいきたかった。



三色団子を食したくてたまらない。



屋敷へかえってかわいい女中とも遊びたい。



だが鎹鴉がいない。



あまり動いてもよくないと思い、俺は近くの岩に腰を下ろした。



「…森の中で舞を踊るのは中々ないのではないかな…?」



ふとそう思い、俺は舞を踊り始めた。



刀を使う舞だ。完全に我流で、どこに見せるわけでもない舞。



完全に夢中になって第一幕が終わりに差し掛かったころ、自分の後方から視線を感じて舞を中断した。



「どなたですか。お顔を見せてはいただけませんか。」



落ち着いて声を発する。



すると木のかげから隊服を着た男子が恐る恐る顔をだした。



何故バレたと言わんばかりの敵意丸出しの顔をしている。



「申し訳ありません。舞柱様。」



黒髪に深い緑の瞳、キリッとした眉。



中々美しい顔をしている青年だった。



「いえ、おかまいなく。君のお名前をお聞きしてもいいですか。」



人が殺される直前のような顔をしている。この子は。



怒られると思っているのだろうか。



「階級、丙。獪岳、です。」



緊張がこちらまで伝わってくる。



俺は獪岳隊士の近くまで歩いていき、自分より背の高い彼を見上げるようにした。



「俺は舞柱、神楽坂Aです。突然ですがこの後は空いているかい?」



獪岳くんははとが豆鉄砲を食らったような顔をして汗をだらだらかきながら頷いた。



ほんとに殺されるとでも思っているのだろうか。



俺はズイッと顔を近付けるように背伸びをした。


そしてにっこりと笑った。



「でしたら、一緒に甘味屋へいきましょう。誰かとお団子が食べたい気分だ。」

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設定タグ:獪岳 , 鬼滅の刃 , 男主
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廣岡唯 - 面白い続きが観たい… (2021年9月4日 14時) (レス) id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!更新頑張ってください!! (2021年1月11日 22時) (レス) id: e1c8a072d5 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 続きぃ…続きが…読み…た…い…_(:3」∠)_ (2020年6月25日 2時) (レス) id: a576ecff6a (このIDを非表示/違反報告)
ぜろ - こういう感じの作品…求めてました…ありがとうございます! (2020年5月8日 13時) (レス) id: f998f40160 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり - 尊い・・・尊い・・・素晴らしい。。もう何度読んだか・・続きたのしみにしています! (2020年4月18日 12時) (レス) id: 43beb87d30 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐藤 | 作成日時:2020年2月11日 13時

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