［完］黒死牟邸に居候してます

相対的に �� ページ19

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確かに、

ーーーまた来るね！
次は名前を教えてくれると嬉しいなあ！

みたいなことを言っていた記憶はある。
だが、まさか拐かされるとは。

『あのう……。
おうちへ戻していただきたいのですが。』

私はふかふかの座布団に座らされている。
多分その姿は「ちんまり」と音が鳴りそうなほど、なさけない。

「おかしなことを言うねえ〜。
あそこはキミの家ではないだろう？」

黒死牟さんが童磨と呼んでいた気味の悪い鬼が、そのきらきらしい目で明るく言う。
黒死牟さんが不在なのに、縁側で寝ていた自身の迂闊さを恨む。
Aのバカバカ、馬糞ウニ、ばばあのふんどしババまみれ！

「一緒に食事でもしようよ！
俺は女の子とお話しするのが好きなんだ！」

そう言って、にこにこ鬼は私の前にでんと人の脚を突き出す。
オエーッ！マジでやめろ！
心の準備をしていなかった私は、思い切り嘔吐した。

「あれあれ、もしかして、」

にこにこ鬼はニコニコ顔を曇らせて、扇を頰に当てると(ぶりっ子すんな)、

「キミって人食わないの？」

と言った。

『無理なんですううう。
人殺しも人肉食も生肉も！
気持ち悪っ オエエーッ！！』

私はまた元気一杯に嘔吐した。

「ダメだよ！
好き嫌いはダメ。強くなれないよ？」

ママみたいなことを言うな。

「手っ取り早く強くなりたいならね、とっておきの方法があるんだ。
特別に教えてあげよう！」

私は、どうせろくなことでもないし、ゴソゴソし始めたにこにこ鬼が人の首を突き出してきそうな気配がしたので、ギュッと目を瞑る。

「ジャーン！女を食うことだよ！
女は腹のなかで赤子を育てられるほど栄養があるんだ。
その点猗窩座殿は馬鹿だよねえ、女を絶対食わないもの。」

予想外の場所で相対的に猗窩座さんの好感度が上がる。相対的にね。
だが人を殺して食っているのは同じなので、上がったとてゴミムシダマシくらいの地位だ。
私は固く目を瞑ったまま、

『普通に考えて、筋肉質で脂肪の少ない男性の肉の方が栄養価が高いに決まってる。』

と言った。
正誤は知らん。
にこにこ鬼は心外だったのか、私の顔にぐいぐいと人肉を押し付けてくる。

相対的に �□�←罰と雑草 ��

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