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「もう！大倉、ホンマ遅いわぁ」
「ごめんて、早起き苦手やねん」
「……９時に起きるのは早起きって言わんねんで」
呆れた顔をするマルちゃんに向かって、手を顔の前で合わせ、ごめんのポーズを取った。
そうすればマルちゃんはしゃーないなぁ、って顔になる。
「……で、今来た大倉に悲報。岡田先生の講義、休講になったで」
「え、何で？てか電車賃返して欲しいわ！」
「なんか岡田先生の奥さんが倒れたらしい」
そりゃしゃーないな。
えー、なんか電車賃もったいないし、急に空き時間あってもな……。
1人で家にいると自然とすばる君のことを考えて沈んでまうからなるべく人と一緒にいたいし、家にいたくない。
横山君は仕事やし…ヤスは割と自由な仕事やけど〆切が近いって最近溢してたし……。
平日の昼間に会える常連さんは少ない。
誰に連絡しようか。
自分のスマホに入ってる連絡先を思い出していると、マルちゃんがベージュのリュックサックからノートを取り出した。
黒いマジックで講義名が書かれたノートをトントン、と叩いてにっこり笑う。
目尻に柔らかいシワが刻まれて、マルちゃんの柔和な雰囲気を更に優しくした。
「カフェ、行こ？」
「行く！……いつもん所？」
「んーん、隣駅に新しいカフェ出来たらしいからそこ行かへん？そこ、ランチプレートがめっちゃ美味しいらしいねん」
「…何で俺がまだ昼飯食ってへんって分かったん」
「大倉やもん」
マルちゃんはそう小さく呟いて、行こ！って歩き出した。
俺はその背中を見つめてから…マルちゃんを追いかける。
“大倉やもん”
その短い言葉は不思議な響きを持っていた。
“大倉のことなら何でも分かる”でも“何年一緒におると思ってん？”でもない、察する事が難しいニュアンス。
それに俺は多少戸惑ったけど、当の本人は何も気にしてへんみたい。
……俺は人の言葉を深く考え過ぎる所がある。
こういう所がまた、自分を苦しめるねん。
すばる君が何気なく発した言葉を深読みして傷付く。
深読みする所も自分の嫌いな所やけど、１番嫌なのは、こうやって、何でもかんでもすばる君に置き換えて考えてまうこと。
「…大倉、元気ない？」
「え、そんなことないけど」
「そ？何かめっちゃ最近静かやない？」
原因に心当たりがありすぎて、俺はマルちゃんの言葉に曖昧に笑うことしか出来ひんかった。
…１人じゃなくてもすばる君のことを考えて沈む俺はホンマに、なんなんやろう。
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れいんと。(プロフ) - ヒイM45さん» はじめまして。私も一生、赤緑が担当です。赤緑作品は新作が少なく、更新が途絶えてるものが多いので寂しいですよね😢いつか甘々な赤緑を書きたいと思っています。 (2022年3月27日 8時) (
レス) id: e2762dc7c7 (このIDを非表示/違反報告)
ヒイM45(プロフ) - はじめまして。いつも更新を心待ちにしていた未練タラタラ赤緑強火です。素敵な作品をどうもありがとうございます。完結してしまった喪失感はありますが、また是非是非！貴重な赤緑作品をお願い致します🥺赤緑バンザイ！！そして橙緑も楽しませて頂きます♪ (2022年3月26日 22時) (レス) @page43 id: 0c2aba4953 (このIDを非表示/違反報告)
れいんと。(プロフ) - 羽世さん» ありがとうございます！私も強火すば倉担なんですけど、最近はすば倉担そのものが少なくなってる気がしてるんです〜😭ふっふっふ、ちょっとお待ちくだされ。 (2022年2月19日 16時) (レス) id: e2762dc7c7 (このIDを非表示/違反報告)
羽世 - んんん！最高です……。すば倉担なのですば倉の新作があって嬉しいです😢 次話からtornの予感もして楽しみです。更新待ってます！！ (2022年2月19日 16時) (レス) id: 5dae2b6d43 (このIDを非表示/違反報告)
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