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午前中のチーフの言葉が引っ掛かりつつも
社会人やし、そんなずっと引きずってたらアカン。
全てを奪う、
とか言うてたからシャーペン隠されんのかな？
って注意深く自分の持ち物を見張ってみたけど、さすがにそんな小学生みたいなことはせんかった。
全てを奪うってどういうことなんやろ。
ぼんやりとお弁当を食べながら考える。
余裕の朝にだけ作るお弁当。
茶色ばかりにならないようにブロッコリーとかトマトとか彩りを添えるのは意外と面倒くさい。
「わ、大倉の弁当旨そ」
「あげへんで」
隣でコンビニのおにぎり食べてる亮ちゃんの視線の先には唐揚げ。
ふん、絶対あげへんもんね。
亮ちゃんは片手で持てるはずのおにぎりを両手で持って食べてるし、
飲んでんのは野菜ジュースやし…ホンマ、そこらの女子より圧倒的に意識高い。可愛い。
「あ〜〜腹いっぱい。トイレしてくる」
「いちいち報告せんでエエねん」
昼食を取ってさらに重たくなった体を持ち上げてトイレに向かう。
うちの部署からトイレまで結構距離あんのだるすぎ。
用を足して洗面台で手を洗っていると、チーフがいた。
ぎろり、と睨まれる。怖い。
「……。」
チーフは無言でつかつか俺に近付いてくる。
後退りしてるともう俺の背中は壁。
タイルのせいでヒンヤリと背中が冷たくなっていく。
あいにく、男子トイレには俺とチーフしかいない。
何で？皆食後にトイレせえへんの。
ダンっ、とチーフは俺の顔の横に手を置いた。
つまりいわゆる壁ドン状態。
でも俺の方が背が高いからチーフの顔は俺の胸辺り。ちょっと迫力が半減。
「何でしょう、か……」
掠れた声で問うと、チーフは背伸びをして。
俺と目線を合わせた。
何がしたいん。
……と、その時。
ガタッと割と大きめの足音がした。
……マルちゃん。
チーフの奥には動揺してるようなマルちゃんがいた。
「あ……」
「あ、えっと。ごめんな？邪魔する気はなかってん！えと……ご、ごゆっくり！！」
下手くそな笑顔で去っていくマルちゃんを呆然と見つめる俺。
……に、ニヤリと口角を上げるチーフ。
「マルに、勘違いされたやんな？…今日のバーも約束なくなると思うで」
フハ、なんて。
何でそんなに楽しそうなん。
チーフやってマルのこと好きなんやったら俺と付き合ってる、って勘違いされたら
アカンのとちゃう？
１つハッキリとした。チーフは本気や。
本気で俺から全てを奪おうとしている。
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れいんと。(プロフ) - つらきさん» コメントありがとうございます！更新速度が遅くて申し訳ない…。んー、どうでしょ。その辺りにも触れていきたいと思っています笑 (2021年10月3日 9時) (
レス) id: e2762dc7c7 (このIDを非表示/違反報告)
つらき(プロフ) - 大量更新ありがとうございます〜！！これからの展開が楽しみです。青さんが何を考えてるのか全然わからない笑 橙さんは少し緑のことが好きだったのかな、だから出勤してきたのかな、と考えを巡らせてます。更新頑張ってください！ (2021年9月27日 11時) (レス) id: 5dae2b6d43 (このIDを非表示/違反報告)
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