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あの騒動から暫くは、城の周辺が浮き足立っていた。周辺地域からも情報を得るために、起こった出来事を新聞で公開したことも影響があったようだ。ただそれも1ヶ月もすればいつもの雰囲気に戻っていた
「お嬢様、延期しておりました市場への出店ですが」
『ええ。亮平はどう思う？そろそろ市民の皆んなの顔が見たいのだけど…』
「よろしいと思います。ただ今までよりも入念に計画を練る必要はあります」
『そうね。時間をかけてしっかりやりましょう』
催し物に関して、阿部が単独で話を進めることはまず無い。必ず当主である私に伺いを立ててから、実行に移すまで何度も打ち合わせを行う
私が上半身を起こして座るベッドに腰掛けながら、阿部は足を組んで黒いノートを開いた
「今回は…例年人気の向井が仕切ります屋台、岩本が担当する野菜と花の市場…宮舘様の子供たちが対象の青空教室はそのままでよろしいですか？」
『もちろんです。そのようにお願いしてもらっていい？』
「かしこまりました。あと…日程が合うということで、深澤様が希望者を無料で診察してくださるとのことです」
『まぁ！それは素晴らしいわ。なかなか医者に診てもらう余裕のない世帯もあることでしょう。みんなも喜ぶわ』
「ええ。あとは…ああ、今年もラウール様より資金の提供をいただいております。何かに役立ててほしいとのこと。お時間が合えば顔を出すとも言っておられました………まぁ100％来ると思うけど」
『ふふ、急に素に戻るのね』
「そりゃ、有力なライバルだから」
阿部は冗談めいて顔を上げて私の目を見て笑ってから、パタン、とノートを閉じた
「最後に……俺と目黒はAの横で警備をさせてもらう。ジェシーのこともあったし、今回は市民からも信頼できる者たちを手厚く警備に呼ぶつもり」
『そう…』
「………不安なら、屋敷にいてもいいよ？」
阿部の手がシーツの上にある私の手の甲を撫でる
『……ううん。自分のことはいいの。それより何かあって…市民のみんなや折角の楽しい催しが台無しにならないかって……』
眉を顰めて俯いた私に「ったく、」とため息を吐いた阿部は、あっという間に距離を詰めて私の頬に手を添えた
「大丈夫、そんなことさせない。何が何でも、ね。Aはただいつもの優しい微笑みで、市民の心を癒すことだけ考えて、ね？」
『……うん』
静かに頷いた私に阿部はゆっくりと顔を近づけて、ひとつ、触れるだけのキスをした
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kae(プロフ) - ひよこごはん(赤月 アズ)さん» ひよこごはん様〜！再度のコメントありがとうございます🫶🏻う、嬉しい…力強いメッセージでエネルギー分けていただきました！！のんびりな私を今後ともよろしくお願いします✨ (2022年11月3日 7時) (
レス) id: 3dfc085b7d (このIDを非表示/違反報告)
ひよこごはん(赤月 アズ)(プロフ) - 2章完結おめでとうございます!!!作者様のペースで頑張ってください!完結までついていきます!!!! (2022年11月3日 1時) (レス) @page50 id: 339e8970fe (このIDを非表示/違反報告)
kae(プロフ) - のんさん» のん様、日頃より優しいお言葉をありがとうございます😭ほんっっとうに励みになります……これからもお付き合いいただければ幸いです😭 (2022年11月3日 0時) (レス) id: 3dfc085b7d (このIDを非表示/違反報告)
のん - お久しぶりです！のんです。2章完結おめでとうございます🎉これからも応援してますのでゆっくりで大丈夫ですので執筆活動頑張ってください😊 (2022年11月2日 23時) (レス) @page50 id: 826efce59b (このIDを非表示/違反報告)
kae(プロフ) - たぬさん» たぬ様、嬉しいコメントありがとうございます！自己満の配役も喜んでいただけて感激です😢お気遣いまでいただいて優しさに甘えます。笑 なかなかの亀更新ですがお付き合いいただけると幸いです♡ (2022年9月30日 20時) (レス) id: 3dfc085b7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kae
| 作成日時：2022年6月15日 23時
