親知らずなんて、俺知らない 8 (翔) ＆作者より ページ50
雅紀Side
「しょーにぃ・・・・・はいしゃさん、いたかったぁ?」
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翔「いやっ・・・・・・余裕だよ。」
智「え〜、ほんとぉ?
なんだか翔の目、キラキラしてるように見えるんだけど(笑)」
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翔「それはっ・・・その・・終わったのが嬉しくて・・・
別に怖かったとか・・・痛かったとか・・・・そんなんじゃ・・・」
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智にぃが手に持ってひらひらとさせている写真。
親知らずを抜いたところを1針縫って、
ようやくすべてが終了したときに撮ったんだ。
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まだエプロンをつけたまま涙目で椅子に座っている翔にぃと、
マスクを顎まで下げてピースしながら翔にぃと肩を組んでいる俺。
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普段診察に使っているカメラで、潤に撮ってもらっちゃった。
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「まさにぃ!!
しょーにぃ、がんばったんだね!!」
雅「そうだよぉ。チックンのときも泣かなかったんだよ。」
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翔にぃの頑張ってる姿、
写真に撮ってくるねって、Aと約束してたから。
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“一緒に来て応援してあげれば?”って言ったら、
“歯医者さん怖いからヤダっ!!”って断られちゃって。
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でも翔にぃの頑張ってるところ見たいって言うから、
俺が写真に撮ってくることを提案したんだ。
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さすがに治療中の痛々しいところを見せるわけにもいかないから、
“頑張ってる”写真というよりは、“頑張った”写真になっちゃったけどね。
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智「翔、歯抜いたところ、僕にも見せて?」
翔「え?・・・まぁいいけど・・・・」
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まだ抜きたての新鮮すぎる患部を見て、
智にぃは眉をハの字にしながら苦笑いしていた。
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“これは大変だったねぇ。僕だったら泣いてたかも。”って。
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「さとにぃ・・・ないちゃうの?」
智「うん。痛いよ〜ってね。
僕なんかよりも翔の方がずぅ〜っと強いよ。」
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智にぃの言葉もあって、
Aは翔にぃを尊敬のまなざしでみつめていた。
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そんなAとは対照的に、なんだか複雑そうな顔の翔にぃ。
本当は怖くて怖くてしょうがなかったなんて、言えるわけないもんね(笑)
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今回はいつもと違う雅紀先生を出してみました。
実は雅にぃにもSの血が流れてたんですねぇ(笑)
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さて、ノロノロと更新してきたPart14も、ようやく移行となります。
Part15でも、よろしくお願いします。
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革ベルト
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作者名：ちさ
| 作成日時：2012年9月28日 23時
