妹ちゃんの隠しごと 9 ページ22
智Side
「だから・・・ﾋｯｸ・・・がっこぉ・・・がんばった・・ﾋｯｸ・・けど・・・」
智「うん。」
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「ふぇ・・・もぉ・・・いきたくない・・よぉ」
智「うん。
そうだったんだ・・・・。
話してくれてありがとう。頑張ったね。」
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涙で顔をぐちゃぐちゃにしながら・・・
咳き込むほど大声で泣きながら・・・
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それでもAは、僕に最後までちゃんと話してくれた。
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最初はためらってたけど、
一言話し出したら、抑えきれなくなったみたい。
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それくらい、溜めこんでいたってことなんだ・・・
こんなに辛い思いさせて、ごめんね、A。
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智「辛かったね。
休むといじめられると思ったから、学校も体育も頑張ってたんだ。」
「・・ﾋｯｸ・・・・うん・・・」
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頑張ってたけど、男の子たちの悪ふざけに、
Aの心も限界を迎えてしまったんだね。
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小学2年生なんてまだまだやんちゃな時期。
きっと男の子たちだって、
本気で悪意を持ってやっていることじゃないだろう。
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向こうにしてみれば、遊び感覚。
でもそれが、人の心を深く傷つけてしまうんだっていうこと、
ちゃんとわかってもらわなきゃね。
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智「風邪ひいちゃうのも、お熱出ちゃうのも、わざとじゃないもんね。
Aだって本当は、学校行きたいよね?」
「うん・・・ｸﾞｽｯ・・うえぇ〜ん」
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智「うん。それはね、おにぃがよ〜くわかってるから。
みんなにもちゃんとわかってもらおうね。
ほら、もう泣かないで?
おにぃが守ってあげるよって約束したでしょ?
今度学校に行ったときには、
だぁ〜れもAに酷いことしたりしないから。」
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「・・・ﾋｯｸ・・・・ほんとぉ?」
智「ほんとだよ?
心配だったらおにぃが一緒についてってあげる。ね?」
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僕は学校に行って、先生と話をさせてもらった。
僕らが生徒たちにお説教みたいなことするのは、
もしかしたら逆効果になるかもしれない・・・
そう思って、先生にすべてを任せた。
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「ただいまぁ〜」
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数日ぶりに学校に行ったAは、
朝の不安な顔はどこへやら、ニッコニコの笑顔で帰ってきてくれた。
どうやらちゃんと解決したみたいだね。
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ようやく普段の元気さを取り戻してくれたA。
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もうこんなことが起こらないように、
僕らが守るって約束、ちゃんと果たしていくからね。
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作者名：ちさ
| 作成日時：2012年9月28日 23時
