妹ちゃんの隠しごと 7 ページ20
智Side
智「A? ご飯持ってきたけど食べられる?」
.
僕はおかゆを手に、Aのベッドの横に座った。
.
「・・・・・・・・いらない。」
智「まだ食欲ないかな。
お腹は? すごく痛い? ちょっとだけ痛い?」
.
「・・・・・・・・ちょっと・・・だけ・・」
智「そっか。
じゃあ少しだけお腹触らせてね〜」
.
「んっ・・・・・やあ・・・・」
智「痛くしないからだいじょーぶ。
A、どこが痛いか、指さしてくれる?」
.
不安そうな顔で僕を見つめながら、なかなか動かなかったAの手が、
ふらふらと彷徨って、ようやくお腹の真ん中あたりを指さした。
.
.
智「ん、ここかぁ。
ちょっとだけ押すよ〜?
・・・・・どう? 痛いかな?」
「・・・・・・・・・いたい・・・」
.
ん〜・・・・・それほど痛みが強いわけでもなさそうだな・・・・
そもそもAも、
どこが痛いのかあまりよくわかってないのかもしれないね。
痛いような気がしてる・・・・・っていうのも、時にはあるから。
.
.
智「本当にここが痛い?」
「んっ・・・うそじゃないもんっ・・・おなかいたいの・・・・・」
.
智「うん。わかってる。
誰も嘘ついてるなんて思ってないよ。
早くお腹痛いの治して、元気に学校行かなきゃね。」
「ﾝｯ・・・・・・・」
.
僕が学校のことを口にした瞬間、Aの表情が強張った。
やっぱり学校だね・・・・
.
.
智「Aどうしたの?
学校、行きたくないの?」
「んっ・・・・んん・・・・・」
.
.
智「ふふ・・・おいでぇ。」
.
僕はAをベッドから抱き上げて膝の上に乗せると、
両腕で小さく震える体をそっと包み込んだ。
ラッキーアイテム
革ベルト
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 370人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちさ
| 作成日時：2012年9月28日 23時
