花粉症 6 ページ6
雅紀Side
雅「よしっ、じゃあA、そろそろ斗真先生にお鼻診てもらおうか。」
「ふぇ・・・・・・やぁ〜」
斗「大丈夫だよ〜
これでね、お鼻のぞくだけ。全然痛くないんだよ?」
雅「だってA。
痛くないんだもん、大丈夫だよね〜」
.
涙目のAの顔をそっと固定すると、
それを見計らって斗真が手際よく鼻の中をのぞいてくれた。
.
「んっ!!・・・・・うぇ〜ん」
斗「ごめんねぇ。あとおめめだけ診せてねぇ。
・・・・・はい、いいよ〜」
雅「どう? やっぱ花粉症かな。」
斗「う〜ん・・・・おそらく。
ちょっと検査したいんですけど大丈夫ですかね。」
雅「大丈夫ではないでしょうね・・・
あれでしょ? 俺が前やったやつ。」
斗「・・・・・・・はい。
じゃあちょっとそこのベッド行きましょうか。」
.
俺が花粉症になった時、やってもらった検査。
あのインフルの時にやられるのと同じやつね。
鼻の中グリグリすんの痛いから絶対泣くと思うけど、
必要な検査なら頑張ってもらうしかない。
.
「やぁだぁぁぁっ!!! うわぁぁぁん!!」
いつも通りベッドに寝かせた瞬間大暴れのA。
.
斗「好酸球検査と血液検査一気にやっちゃいますんで。
ちょっと看護師つけますね。」
奥から看護師さんが一人来て、Aの頭をぐっと固定してくれた。
.
斗「Aちゃんごめんね〜、ちょっと痛いよ〜」
大泣きしているAの鼻に、スッと綿棒を入れていく。
「ﾋﾞｸｯΣ!! いたいーーーー!! うえぇぇぇん!!」
斗「・・・・・・・よしっ。
Aちゃんもうちょっとね〜
はい、ちょっとチクってするよ〜」
.
慣れた手つきでAを固定する看護師さんと、
斗真のすばやい処置のおかげで、あっという間に検査は終了した。
.
それにしても・・・斗真注射うめぇ・・・
瞬殺だったもん(笑)
.
斗「は〜いおわり〜
ごめんねAちゃん、痛かったね。
もう終わりだから、雅にぃに抱っこしてもらっていいよ?」
「ふぇ〜ん・・・ましゃにーーー!!」
雅「はいはい。
よく頑張った〜。えらかったね〜A。」
.
斗真のおかげでAの苦しむ時間が最小限で済んだ。
一秒でも早く終わりにする・・・これが斗真なりの優しさなんだろうな。
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革ベルト
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作者名：ちさ
| 作成日時：2012年4月29日 1時
